アンケートの作り方|質問例・選択肢・集計表から設計する実践手順
※本記事にはPRを含む場合があります。
こんにちは。『脱会社員』脱サラを応援し続けるブログ、運営者の『なかびー』です。
アンケートを作るときは、質問をたくさん思い付くことより、回答を受け取った後に何を決めるかを先に考えると進めやすくなります。たとえば「満足しましたか」と聞いても、どの案内を直せばよいのかは分かりません。聞く内容、答えられる人、集計するときの分母を一緒に設計する必要があります。
この記事では、小規模なチラシデザイン制作サービスを架空の題材に、六問の調査票を完成させ、十二人分の架空回答を集計し、改善報告までつなげます。登場するサービス、顧客、試答、回答、数値、報告はすべて編集上の教材です。実際にアンケートを送信した結果でも、サービスの実績でもありません。
アンケートで決めたいことと、答えてほしい人を絞る

「何を聞くか」の前に、変更できるものを決める
今回の担当者は、チラシを納品するとき、使用ファイルと印刷方法を一つの案内で伝えています。納品後の問い合わせを減らしたいと考えていますが、ファイル名が分かりにくいのか、印刷設定の説明が足りないのかは確かめていません。そこで、次回の納品案内で優先して直す箇所を一つ選ぶことを調査の目的にします。問い合わせが実際に減るかどうかは、改善後の別の確認課題として残します。
ここで「適切な価格も知りたい」「宣伝に使える満足度も取りたい」と目的を増やすと、同じ六問では収まらなくなります。値付けの判断には、依頼内容や比較したサービス、購入に至らなかった人の事情も関係します。納品済み顧客に案内の感想を聞くだけでは足りません。宣伝用の評価を集めるなら、回答をどこに、どの条件で掲載するのかも別に整理する必要があります。本稿ではこの二つを質問に混ぜず、作業案内の改善に限定します。
調査で変更できるのは、ファイルの名前、用途との対応、案内を載せる位置、修正依頼先の示し方などです。回答に「価格を下げてほしい」と書かれても、すぐに料金改定の根拠にはしません。目的の外にある意見として残し、判断に必要な追加情報を考えます。聞いた意見をすべて採用する約束をしないことも、少人数で調査を運用する際の大切な線引きです。
次の対応表を先に作ると、必要のない設問を増やしにくくなります。これは実在の調査計画ではなく、この教材で使う設計表です。
※表は横にスクロールできます。
| 決めたいこと | 答えられる人 | 使う設問 | 見る結果 | 次の行動候補 |
|---|---|---|---|---|
| 使用ファイルの案内を直すか | 案内を見てファイルを探した人 | Q1・Q2・Q5・Q6 | 見つけやすさと具体的な迷い | 用途とファイル名を対応させる |
| 印刷案内の説明を直すか | 印刷案内を参照した人 | Q3・Q4・Q5・Q6 | 分かりやすさと困った箇所 | 設定の説明位置を見直す |
| 修正依頼先の表示を直すか | 担当先に困った経験がある人 | Q5・Q6 | 選択人数と記述内容 | 連絡先の表示をそろえる |
総務省統計局も、必要となる結果表を考えて調査項目を検討する流れを示しています。本稿の表はその考え方を小さな業務に当てはめた独自例であり、公的に認定された調査票ではありません。総務省統計局「調査票の設計」
一人の何について答えてもらうかを固定する
対象は、架空の基準日までの直近三か月に納品が完了した顧客二十人です。一人一回答とし、期間内に複数回の納品がある人には最後の納品一件について答えてもらいます。実務で使う際は「直近三か月」のまま配布せず、対象期間の開始日と終了日を確定させます。人によって読んだ日が違うと、含める納品もずれてしまうためです。
回答単位を決めないまま「最近の納品について」と聞くと、三回依頼した人が三回分の印象をまとめ、初回顧客が一回分を答える可能性があります。その二つを同じ一票として比較しても、評価している経験がそろいません。一方、案件一件を一回答とする別の設計では、利用回数の多い人の回答が多く入ります。どちらが常に正しいという話ではなく、本稿では人を単位とする以上、最後の一件にそろえるという判断です。
対象の二十人と、各質問に答えられる人数は同じではありません。納品済みでも、まだ使用ファイルを探していない人はいます。ファイルを探したが見つからなかった人もいます。この二人を「未開封だから評価対象外」とまとめると、案内に困った人の声まで消えます。後者には探索経験があるため、見つけやすさの質問に進んでもらいます。ファイルを開けたかどうかは、ここでの入口条件にしません。
また、印刷を外部業者に任せた人は、制作サービスの印刷案内を読んでいないかもしれません。その人は納品サービスの顧客ですが、説明の分かりやすさの直接の評価者ではありません。「顧客だからすべての質問に答えられる」と考えず、経験ごとに回答対象を確認することが、後半の集計の土台になります。
集める段階の名簿と、分析する回答を分けて考える
対象者を決める段階では、同じ人の複数納品をまとめたうえで、最後の納品を特定します。この作業をせず、納品一覧の行数をそのまま対象人数にすると、三件依頼した人を三人と数えてしまいます。本稿の二十人はそのような重複を含まない設定です。分析用の一行が人を表すのか、納品を表すのかを決めるだけでなく、配布対象を作る段階から同じ単位を守る必要があります。
実務で重複回答が届いた場合の扱いも、ここで考えます。同じ内容を二度送ったのか、本人が回答を訂正したのかでは処理が違います。識別できる根拠がないのに、似た文章だから同じ人だと判断することはできません。調査の仕組みと説明の範囲で同一回答者だと確認できた場合に限り、訂正の扱いを決め、元の行を消さず採用状態を分けます。この教材ではその問題を省略したのではなく、重複のない十二人という前提を固定しています。
配布先を把握していても、誰がどの低評価を付けたかを追うことが今回の目的ではありません。たとえば改善担当が必要とするのは「印刷用を選ぶ場面で名称を区別できなかった」という情報です。個別の修正依頼を受け付ける窓口と、改善のための回答を読む作業を分ければ、調査票に本人を特定する欄を増やさずに済む場合があります。個別対応が必要なら、調査結果から勝手に連絡する前提にせず、別の受付方法と利用目的を整えます。
回収できた人だけで、全顧客を語らない
この教材では、二十人に配布して十二人から回答があったものと仮定します。残る八人については、案内に不満がないのか、忙しいのか、まだ作業していないのか分かりません。回答がないことを「困りごとなし」に置き換えるのは避けます。回収率が分かっても、未回答者の考えまで分かったことにはならないからです。
とくに小さなサービスでは、普段よく連絡する顧客や、協力的な人から回答が集まりやすい場合があります。本稿の架空データにも、全国のチラシ利用者を代表する根拠はありません。十二人の回答は、次の改善案を考える材料として使います。一般市場の需要や売上予測を決める材料へ範囲を広げないことで、少ない回答でも役割を明確にできます。
質問文を、実際の利用場面に合わせて直す

二つの評価を一つにすると、直す場所を選べない
最初の不良例は「納品ファイルと印刷案内は分かりやすかったですか」です。ファイルをすぐに見つけたものの、印刷設定で迷った顧客は、一つの評価を選べません。「どちらともいえない」を選んでも、両方が普通だったのか、片方だけ悪かったのかを区別できなくなります。質問数が一問少なくなっても、改善箇所を判断する情報が失われます。
修正後は、使用ファイルの見つけやすさをQ2、印刷案内の説明の分かりやすさをQ4に分けます。前者はファイルを探した人、後者は案内を参照した人にだけ聞きます。たとえば後で示すR05は、ファイルの見つけやすさを肯定し、印刷案内の分かりやすさを低く評価します。この違いを残すことで、納品全体を一律に作り直すより、説明のどこを確かめるべきかを考えられます。
ただし、この二つの評価を足して「総合満足度」にすることもしません。評価対象と回答人数が違うためです。ファイルを探した十人と印刷案内を参照した七人の評点を混ぜれば、複数の評価をした人と一つだけ評価した人の重みも変わります。本稿が必要としているのは順位付け用の総合点ではなく、改善する対象を分けた観察です。
褒める言葉を外し、低評価を選べる形にする
二つ目は「丁寧で分かりやすい印刷案内は役立ちましたか」です。「丁寧で分かりやすい」と先に決めつけるうえ、役立ったかという別の評価も混ざっています。R04のように、内容は読めたが機器に合う説明がなかった人は、説明の理解と実際の利用を分けて答えたいはずです。相手への配慮で肯定を選ぶ可能性もあり、案内の弱点を見つける目的に合いません。
本稿では「参照した印刷案内の説明は、どの程度分かりやすかったですか」とします。選択肢には分かりにくい側も同じ段階数で用意します。それでも、分かりやすさが高いことと印刷が成功することは別です。印刷結果を確かめたければ、実際に印刷したか、どの作業で支障が出たかという別の設計が要ります。今回の質問から、完成品の品質まで評価したとは報告しません。
低評価を選びやすくするには、言葉だけでなく、利用者との関係にも気を配ります。次の依頼に影響するように感じる案内では、率直に答えにくくなります。調査の依頼と修正対応の連絡を混同させず、回答しなくても不利益を与えない運用を実際に守ることが前提です。「本音を聞きたい」と書くだけで偏りが解消するとは考えません。
思い出す納品をそろえ、印象の混在を減らす
三つ目は「これまでのデータは探しやすかったですか」です。初回には困り、二回目には慣れていた顧客は、どちらを答えるのか迷います。「平均的には」と補っても、平均の取り方は人によって違います。修正後のQ1・Q2では、案内文で指定した最後の納品を「今回の納品」と呼び、その案内を見て使用ファイルを探した経験について聞きます。
この修正で得られるのは、一つの納品を基準にした比較です。一方、長年利用するうちに慣れたかどうかは測れなくなります。質問の範囲を狭めると失う情報もあるため、「サービス全体の評価にも使える」と後から用途を足さないことが必要です。過去の困りごとが自由記述に現れた場合も、今回の納品の集計へ自動的に加算しません。時点が不明なら、不明のまま別に扱います。
四つ目は「納品データの使いやすさを全員が評価してください」です。まだ作業していないR12にとっては、低評価でも高評価でもありません。ここで中間の三点を必須にすると、作業をしていない人が平均を中央へ寄せます。Q1で探索経験を確認し、未探索ならQ2を飛ばす形に変えます。分岐は回答の負担を減らすだけでなく、評価の意味を守るための設計です。
ただし、R11のようにファイルは未探索でも修正依頼先に困った人は、Q5に答えられます。「未探索なら残りは全部終了」とすると、この困りごとも消えます。利用状況は質問ごとに異なるため、Q2の対象外であることを、調査全体の対象外へ広げません。
専門語と仮定の質問は、得たい情報に引き戻す
五つ目は「入稿用PDFのプリフライトと塗り足し設定に不備はありませんでしたか」です。こうした用語を知らない顧客は、自分が何を点検したか分からず、実際には困っていても「不備なし」を選ぶかもしれません。本稿は専門作業の監査ではないため、Q5を「今回の納品後の作業で、困った箇所はありましたか」に変え、「使用するファイルの選択」「印刷の設定」など、作業として選べる言葉を使います。
この変更は専門的な原因を特定するものではありません。「印刷の設定」が選ばれても、用紙サイズ、色、余白のどれかまでは分かりません。自由記述に具体的な場面があれば照合し、なければ案内の点検候補として扱います。回答者が説明できない専門原因まで選ばせるより、どこで手が止まったかを確実に残す設計です。詳しい診断が必要な場合は、調査とは別の支援手順で、必要な情報を確認します。
六つ目は「説明を改善したら、次回も必ず依頼しますか」です。「依頼する」と答えても、次回チラシを作る予定、予算、比較先は未確定かもしれません。その回答を実際の再購入や売上見込みとして扱うことはできません。本稿ではこの質問を六問の中に入れず、Q6で困った場面や改善の手掛かりを任意で補ってもらいます。将来の購入を聞かない分、納品案内をどう直すかという当初の目的に集中できます。
質問を削る判断は、質問を上手に言い換えることと同じくらい重要です。将来の購買意向を測る別の目的があるなら、その質問が必要な場合もあります。しかし、今回の回答表に列を追加するだけで、購買意向と実行の差が解消するわけではありません。何を測っていないかを自覚しておくと、報告時の過大な結論も防ぎやすくなります。
質問文の語句や誘導を点検する一般的な観点は、総務省統計局の調査票作成の解説でも確認できます。ここで挙げた六つの添削例は、この教材の判断課題に合わせて作ったものです。
選択肢と分岐をそろえて、六問の調査票を完成させる

完成調査票:架空の納品案内改善アンケート
以下は架空教材です。実際に配布する文章では、対象期間、連絡方法、閲覧者、保管方法などを運用に合わせて確定してください。調査の目的は、次回の納品案内の改善点を検討することです。指定期間中に複数回納品があった方は、最後の納品一件についてお答えください。回答は任意です。答えたくない質問は飛ばせます。自由記述には個人名、連絡先、取引先名、未公開情報を書かないでください。
※表は横にスクロールできます。
| 設問 | 質問と選択肢 | 形式・次の経路 |
|---|---|---|
| Q1 | 今回の納品案内を見て、使用するファイルを探しましたか。見つからなかった場合も含みます。①探した ②まだ探していない ③回答しない | 単一・任意。①はQ2、②③と空欄はQ3へ |
| Q2 | 今回の納品案内では、使用するファイルはどの程度見つけやすかったですか。⑤とても見つけやすかった ④やや見つけやすかった ③どちらともいえない ②やや見つけにくかった ①とても見つけにくかった ⑨判断できない | Q1①の人のみ。単一・任意。その後Q3へ |
| Q3 | 今回の納品に関する印刷案内について、当てはまるものを一つ選んでください。①印刷案内を参照した ②印刷した、または印刷予定があるが案内は参照していない ③印刷しておらず、印刷予定もなく、案内を参照していない ⑧回答しない | 単一・任意。参照した人は予定の有無にかかわらず①。①はQ4、その他と空欄はQ5へ |
| Q4 | 参照した印刷案内の説明は、どの程度分かりやすかったですか。⑤とても分かりやすかった ④やや分かりやすかった ③どちらともいえない ②やや分かりにくかった ①とても分かりにくかった ⑨判断できない | Q3①の人のみ。単一・任意。その後Q5へ |
| Q5 | 今回の納品後の作業で、困った箇所はありましたか。ご自身が経験した範囲で、当てはまるものをすべて選んでください。F使用するファイルの選択 P印刷の設定 C修正依頼先 Oその他 N困った箇所なし Dまだ作業しておらず判断できない R回答しない | 複数・任意。N・D・Rはそれぞれ単独で選び、他とは併用しない。その後Q6へ |
| Q6 | 困った場面や、案内の改善に役立つことがあればご記入ください。個人名や機密情報は書かないでください | 自由記述・任意。空欄でも終了できる |
中間評価と判断できないを分ける理由
Q2とQ4の三点は、評価対象を経験したうえで「どちらともいえない」と答えた状態です。九の「判断できない」は、経験があっても評価を決められない状態として別にします。たとえばR10はファイルを探しましたが、途中で別の人に作業を引き継いだため、自分の経験だけでは見つけやすさを判断できなかった、という教材上の想定です。これを三点に置き換えると、実際には表明していない中間評価を作ってしまいます。
一方、Q2の空欄は理由が分かりません。回答を忘れた可能性も、選びたくなかった可能性もあります。空欄を判断不可にまとめることも避けます。理由が明示された状態と、理由を確認できない状態を分けておくと、評価できた人の割合だけでなく、質問が機能したかを後で点検できます。
評価の数字は順序を表しますが、隣り合う段階の感じ方が厳密に同じ距離だと確認したわけではありません。本稿では平均点の小さな差を競う集計をせず、各段階の人数と、四・五を選んだ肯定数を示します。二点と一点を合わせる場合も、元の分布を消さず、どのコードをまとめたかを残します。
「参照していない」を二つに分け、評価の対象を取り違えない
Q3では、案内を参照した人を最初に分けます。その人は印刷予定がなくなっていても①です。残った未参照者だけを、印刷したか予定がある人と、印刷しておらず予定もない人に分けます。この順序なら、「使っていない」と「自分には該当しない」の両方に当てはまる選択肢を並べずに済みます。
教材のR08・R09・R11は、印刷済みまたは予定があっても案内を参照していない三人です。案内を読んでいないため、Q4の評価対象にはしません。ただし、案内を参照しない理由は、この選択だけでは分かりません。案内の存在を知らなかったのか、すでに方法を知っていたのか、別の業者に任せたのかを推測で埋めないことが大切です。
Q1やQ3で「回答しない」を選んだ人、入口質問を空欄にした人も評価設問へは進めません。しかし、その記録は「未探索」「未参照」とは別です。経験を確認できないため、後続評価の対象判定不能とします。画面上では同じスキップでも、集計上の理由まで同じになるわけではありません。
途中の回答を変えた場合に、古い評価を残さない
Q1で「探した」を選んでQ2に回答した後、前へ戻って「まだ探していない」に変えるケースも考えます。最終回答が未探索なら、Q2は今回の集計に使えません。画面でQ2が隠れても、書き出したデータに以前の評価が残る仕組みでは、隠れた値を数える危険があります。最終的な入口回答と評価対象の整合を検査し、古い値を元記録として残す必要がある場合も、分析に使う値とは分けます。
逆に、入口が空欄なのに評価だけが保存されている場合、評点があるから探索経験があったと補うことはしません。この設計はQ1の回答で対象を確認する約束だからです。対象判定不能という状態を保持し、受付方式の不具合なのか、想定外の入力なのかを点検します。本稿の十二行にはこうした不整合はありませんが、正常な十二行だけで計算が合うことと、想定外の入力を安全に処理できることは別に確認します。
コード表は、回答を数字にする約束まで書く
次のコード表では、評価値と特別な状態を混同しないようにしています。特別コードは点数として計算しません。Q1の調査票表示③「回答しない」は、保存時に八へ対応させます。表示順と保存コードが違う場合もあるため、対応を固定しておく必要があります。
※表は横にスクロールできます。
| 列 | 保存する値 | 分母・扱い |
|---|---|---|
| id | R01〜R12 | 教材の連番。実在する本人対応名簿なし |
| q1 | 1探索、2未探索、8拒否、97空欄 | 回収者の利用状況。拒否・空欄を未探索へ合算しない |
| q2 | 1〜5評価、9判断不可、97設問空欄、98分岐非該当、99対象判定不能 | q1=1が対象。1〜5が有効評価。q1=2は98、8/97は99 |
| q3 | 1参照、2印刷済み/予定あり未参照、3未印刷・予定なし・未参照、8拒否、97空欄 | 回収者の参照状況。1のみQ4対象 |
| q4 | 1〜5評価、9判断不可、97設問空欄、98分岐非該当、99対象判定不能 | q3=1が対象。q3=2/3は98、8/97は99 |
| q5_status | F/P/C/OまたはNの正常選択→VALID、D→DK、R→REF、全体空欄→BLANK、排他違反等→INVALID | 困りごとの集計分母はVALIDのみ。判断不可・拒否・全体空欄・矛盾を区別 |
| q5_items | F/P/C/Oの組合せ、またはN単独 | VALIDのときだけ項目別選択・非選択を判定。DK/REF/BLANK/INVALIDでは項目値は欠損 |
| q6 | 原文と記述の有無 | 空欄は意見なしと断定しない。分類は原文と別列に残す |
Q5でVALIDになるのは、具体的な困りごとを一つ以上選んだ回答、またはNだけを選んだ回答です。Dは「まだ作業しておらず判断できない」と明示した回答として保存しますが、困りごとを評価できた人数には含めません。Rも独立した状態として数えます。空欄とまとめないのは、本人が何を明示したかを保存するためです。
複数選択を項目ごとの一・〇に変換するときは、とくに注意します。Fだけを選んだ有効回答なら、Fは一、P・C・O・Nは〇とできます。しかしQ5全体が空欄なら、全部を〇にしてはいけません。全部〇の人を「どれにも困っていない人」と数えると、回答していないR10が、困った箇所なしを明示したR01やR08と同じ扱いになります。
また、NとFの同時選択や、DとRの同時選択は矛盾として扱います。どちらが本心かを担当者が勝手に選ばず、元回答を残してQ5だけINVALIDにします。その人のQ2やQ4まで捨てる必要はありません。この教材の十二行には矛盾票を入れていませんが、受付前に処理ルールを決めておけば、都合のよい除外を避けられます。選択肢の網羅性や排他性については、総務省統計局の選択肢の解説も参照できます。
配布前の試答で、読み違いと答えられない箇所を見つける

三つの回答者像で、実際の通り道を確かめる
ここからの試答も架空の例です。実在の顧客に回答を依頼した記録ではありません。試答では、質問を正しく読めるかだけでなく、どの納品を思い出したか、選んだ答えが何を意味するかを確認します。作成者が先に意図を説明してしまうと、調査票だけで意味が伝わるかを確かめにくくなります。
一人目は、初めて依頼し、使用するファイルを探したが見つからなかった人です。旧案の「ファイルを開きましたか」では「開いていない」と答え、見つけやすさの質問が消えました。しかし、この人こそ案内で困っています。そこで入口を探索経験に変え、「見つからなかった場合も含む」と加えます。修正後はQ1の探索からQ2に進み、本人の評価とQ5のファイル選択を残せます。後のR07は、この経路を確認するための回答例です。
二人目は、まだファイルを探していないものの、修正を頼む窓口が分からなかった人です。Q2を飛ばすこと自体は正しくても、そこで終了すると担当先の困りごとが取れません。修正後はQ3を経てQ5まで進み、Cを選べます。R11ではこの経路を使います。「まだ作業しておらず判断できない」をすべての未探索者に自動入力しない点も確認します。ファイル探索と問い合わせは別の行動だからです。
三人目は、チラシを電子配布するだけで、まだ印刷しておらず印刷予定もなく、印刷案内も参照していない人です。旧案の「案内を使っていない」と「該当しない」は両方に見えました。修正後はQ3の③を選び、Q4を飛ばします。まだ納品後の作業をしていないという追加条件なら、Q5はDです。これをQ4の低評価や、Q5のNとして処理しないところまで確認します。R12がこの回答経路です。
※表は横にスクロールできます。
| 試答ケース | 修正前に起こること | 修正 | 再確認する到達点 |
|---|---|---|---|
| 探したが見つからない | 未開封として評価から除外 | Q1を探索経験へ変更 | Q2で評価を選べる |
| 未探索だが窓口に困った | 未利用として調査が終了 | Q5は全員へ提示 | Cを単独で選べる |
| 未印刷・印刷予定なし・未参照 | 未利用と非該当の重複 | 参照有無を先に分ける | Q4は98、Q5は経験に応じて回答 |
修正履歴には、直した理由と残る制約を残す
試答で「分かりにくい」という感想だけを集めても、何を直せばよいか曖昧です。この例では、最初の人が評価設問へ進めなかったこと、二人目が窓口の困りごとを残せなかったこと、三人目が二つの選択肢に迷ったことを記録します。質問のどの部分が、どの回答を失わせたかまで書くと、修正の必要性を説明できます。
履歴には「Q1の入口を変更したのでQ2の母数が変わる」といった集計への影響も残します。旧版の開封者だけの集計と、新版の探索者の集計を並べて改善したとは言えません。質問の対象が変わったため、差の一部は設計変更で生じます。配布前に修正を済ませ、同じ版で集めることを優先します。どうしても配布中に変えるなら、版ごとに回答を区別し、一つの条件で集まったように見せません。
選択肢の文言を直した後は、画面の経路だけでなく、保存されるコードも確かめます。たとえばQ3の③が「未印刷・予定なし・未参照」でも、保存時に「拒否」と同じ値になると、正しく答えた人が対象判定不能になってしまいます。調査票の表示、コード表、書き出した回答の三つが一致することを、架空回答で確認するところまでが配布準備です。
答えない操作も、試答の確認対象にする
任意回答と書くなら、空欄のまま先へ進めるかを確かめます。Q1を空欄にしたテストでは、Q2を飛ばした記録を99にします。Q1で未探索を選んだテストでは、同じくQ2を飛ばしても98です。この違いが出力で残るかを確認します。画面に質問が表示されなかったという事実だけでは、なぜ表示されなかったかを復元できないためです。
Q5では、FとPを一緒に選べる正常経路と、NとFを同時に選ばせない排他経路を試します。使う仕組みで排他制御を作れないなら、入力後の検査が必要です。その場合は、黙ってNを消すのではなく、事前に決めたINVALIDの扱いを適用します。空欄は許されるので、選択がないことだけをエラーにしないようにします。
回答時間はこの教材では実測していません。「六問だから三分」といった目安を確定値として依頼文に入れないでください。自由記述で考える時間や、案内を見直す時間にも差があります。実際の試答で観測した範囲を基に案内し、長い場合には、時間表示を短く見せるのではなく、質問や依頼内容を見直します。
利用目的と情報の扱いを、実際の運用に合わせる
この教材には氏名、住所、勤務先、メールアドレスを聞く設問がありません。納品案内の改善という目的に、これらを直接集める必要はないためです。ただし、番号を付ければ実務でも匿名になるとは限りません。配布先との対応表やシステムの記録から回答者を結び付けられるなら、その状態に合う説明が必要です。R01などの教材番号には、実在の本人対応表はありません。
実際に配布する前には、誰が回答を閲覧するか、どこへ保存するか、いつまで保管するか、問い合わせにどう対応するかを決めます。決まっていないのに「一定期間後に削除」「完全匿名」と書いてはいけません。自由記述は内容によって個人や取引先が推測される可能性もあるため、報告へ転載する前に、目的に不要な情報が含まれていないかを確認します。
本人から入力画面などで直接個人情報を取得する場合の利用目的明示については、個人情報保護委員会のFAQに説明があります。本稿は法律対応を完了させるひな形ではありません。実際の取得内容と取扱いに合う確認が必要です。フォームの画面操作を行う段階では、Googleフォームの作り方を参照し、ここで決めた質問と分岐を再現してください。
十二件の架空回答を集計し、分母の違いを確かめる

元回答を一行ずつ残してから、集計表を作る
次の表は、対象二十人に配布して、重複のない十二人から回答を得たと仮定した架空データです。一人一回答で、各人の最後の納品一件を対象にしています。実際の回収や利用者評価ではありません。Q2・Q4の98は分岐非該当、97は設問の空欄、9は判断不可です。Q5のN・D・Rと空欄は、別の状態として表示しています。
※表は横にスクロールできます。
| ID | Q1 | Q2 | Q3 | Q4 | Q5 | Q6原文 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| R01 | 1 | 5 | 1 | 5 | N | 空欄 |
| R02 | 1 | 4 | 1 | 4 | F・P | 似た名前のファイルが二つあり、どちらを印刷するか迷った。 |
| R03 | 1 | 4 | 1 | 4 | F | スマートフォンではファイル名の後半が見えにくかった。 |
| R04 | 1 | 5 | 1 | 3 | P・C | 自分のプリンターで選ぶ項目が分からず、質問する窓口も探した。 |
| R05 | 1 | 4 | 1 | 2 | F・O | 確認用の画像と印刷用のファイルの違いを、案内の最初に書いてほしい。 |
| R06 | 1 | 4 | 1 | 4 | C | 空欄 |
| R07 | 1 | 3 | 1 | 97 | F | 案内を見て探したが、使用するファイルを見つけられなかった。 |
| R08 | 1 | 2 | 2 | 98 | N | 空欄 |
| R09 | 1 | 1 | 2 | 98 | R | 空欄 |
| R10 | 1 | 9 | 3 | 98 | 空欄 | 空欄 |
| R11 | 2 | 98 | 2 | 98 | C | ファイルはまだ探していないが、修正を頼む連絡先に迷った。 |
| R12 | 2 | 98 | 3 | 98 | D | 空欄 |
回答が一見ちぐはぐに見えても、担当者の判断で書き換えません。R07は見つけやすさを三点としながら、見つけられなかったと記述しています。結果として見つからないことと、本人が段階評価でどこを選ぶかは完全には一致しません。三点を一点に直すと、本人が選んだ評価を失います。記述と評価の両方を残し、評価の解釈には幅があると考えます。
R08も見つけやすさは二点ですが、困った箇所なしを選んでいます。手間はかかったものの、困りごとと呼ぶほどではなかった可能性があります。異なる質問の回答が必ず一致するという規則は設けていないため、Q5内の排他違反とは扱いません。訂正が必要な機械的矛盾と、意味の解釈に注意が必要な組合せを分けます。
Q2は、全対象の割合と有効評価の割合を併記する
回収率は十二人を配布対象二十人で割った六十パーセントです。これを見つけやすさの肯定率と混同しません。Q1では十人が探索済み、二人が未探索です。したがってQ2の対象者は十人で、未探索の二人は評価の分母に入りません。
十人のうちR10は判断不可なので、一〜五を選んだ有効評価は九人です。五点が二人、四点が四人、三点・二点・一点が各一人です。四点と五点を肯定と定義すると、肯定は六人になります。対象十人に対しては六十パーセント、有効評価九人に対しては約六十六・七パーセントです。
二つの割合は、どちらかが間違いなのではありません。「探した人のうち、肯定を表明した人がどの程度いるか」と「評価できた人の中で、肯定がどの程度を占めるか」という違う問いに答えています。報告で後者だけを大きく見せると、判断不可がいることが伝わりません。本稿では対象者数、判断不可数、有効評価数を並べ、どちらの条件でも計算できるようにします。
未探索の二人を〇点にして平均を下げる処理はしません。〇点という選択肢を調査票に用意しておらず、未探索は否定評価ではないからです。R10の判断不可も同様です。回答の状態を点数へ変換する前に、その値が本人の評価なのか、集計側が付けた管理コードなのかを確かめます。
Q4の空欄は、Q2の判断不可とは別に数える
Q3は参照者七人、印刷済みまたは予定ありで未参照が三人、未印刷で予定もなく未参照が二人です。Q4の対象七人のうち、R07は空欄です。有効評価は六人、分岐非該当は五人になります。五点一人、四点三人、三点一人、二点一人、一点は〇人です。
肯定は四人なので、対象七人に対して約五十七・一パーセント、有効評価六人に対して約六十六・七パーセントです。Q2と有効評価ベースの割合は同じですが、質問対象、人数、除外理由は違います。これを「ファイルも印刷案内も同じくらい良い」と結論づけると、少人数であることと回答対象の違いを見落とします。
Q4の空欄一人について、説明が分からなかったから空欄にしたとは断定できません。Q2の判断不可一人には、その選択をした事実がありますが、空欄には理由の表明がありません。報告では「空欄一人」とそのまま書き、否定にも肯定にも振り分けません。少ない件数ほど、一人をどこへ入れるかで割合が大きく変わるため、処理を隠さないことが重要です。
※表は横にスクロールできます。
| 集計項目 | 対象 | 有効評価 | 肯定 | 対象分母 | 有効評価分母 | 除外・別記 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Q2見つけやすさ | 10 | 9 | 6 | 60.0% | 66.7% | 判断不可1、非該当2 |
| Q4分かりやすさ | 7 | 6 | 4 | 57.1% | 66.7% | 空欄1、非該当5 |
Q5は人数と延べ選択数を分けて検算する
Q5の状態は、困りごとを評価できたVALIDが九人、判断不可が一人、拒否が一人、全体空欄が一人です。九人の内訳は、具体的な困りごとを選んだ七人と、困った箇所なしを選んだ二人です。本稿の項目別割合はこの九人を分母にします。判断不可も回答として受け取っていますが、困りごとを評価できた人数には含めていないことを、表の名前で明示します。
ファイル選択はR02・R03・R05・R07の四人、印刷設定はR02・R04の二人、修正依頼先はR04・R06・R11の三人、その他はR05の一人です。困った箇所なしはR01・R08の二人になります。一人が複数選べるため、具体的な困りごとの延べ選択数は十で、困った人七人とは一致しません。
※表は横にスクロールできます。
| Q5の項目 | 選択人数 | 困りごとを評価できた9人を分母にした割合 |
|---|---|---|
| 使用するファイルの選択 | 4 | 44.4% |
| 印刷の設定 | 2 | 22.2% |
| 修正依頼先 | 3 | 33.3% |
| その他 | 1 | 11.1% |
| 困った箇所なし | 2 | 22.2% |
具体的な四項目の合計は、延べ十選択を九人で割るので、百十一・一一一…パーセントです。小数第一位に丸めると百十一・一パーセントになります。Nも含めた五項目では、延べ十二選択を九人で割り、百三十三・三三三…パーセントを丸めて百三十三・三パーセントです。各項目の表示値を丸めた後に足すと、それぞれ百十一・〇パーセント、百三十三・二パーセントになり、丸める順序による差が出ます。複数回答の人数比なので百パーセントにそろえる必要はありません。円グラフに押し込むと、一人が複数項目を選んだことが伝わらなくなります。
延べ十選択を分母にすれば、ファイル選択は四十パーセントです。しかしそれは選択された困りごとの構成比で、困った人の割合ではありません。四人を困った人七人で割る集計もできますが、その場合の問いは「困った人の中でどの箇所が挙がったか」に変わります。分母を替えるたびに意味が替わるので、本稿の報告では九人分母を使い続け、別の割合を混ぜません。
自由記述を分類しても、選択回答を増やさない
自由記述があるのは六人です。R02・R03・R05・R07はファイルの区別や表示に関係する記述、R04は印刷設定と窓口、R11は窓口に関係する記述として整理できます。分類は複数付けてよいものとし、必ず元のIDと原文へ戻れる形にします。「ファイルが悪い」という短い要約だけでは、名前が似ているのか、画面で隠れるのかが失われるからです。
R05は「その他」も選んでいますが、記述からOの意味を一意に決められるとは限りません。「確認用画像との違い」をその他の内容として書いたのか、ファイル選択の補足なのかは不明です。そのため、OをFへ移し替えたり、新しい独立した要望一人分として追加したりしません。選択回答の集計と、記述から読み取ったテーマの整理は別々に保持します。
R06は修正依頼先を選んでいても、詳しい記述がありません。記述のあるR04・R11だけを見て「窓口の困りごとは二人」とすると、選択した三人のうち一人が消えます。逆に一人の長い記述を複数の意見に分けても、回答人数が増えるわけではありません。選択人数、記述人数、テーマの延べ数を混ぜないことが、少数回答を丁寧に読むための基本になります。
回答から改善案を選び、調査の限界と一緒に報告する

三つの誤った結論を、元の分母へ戻して直す
最初の誤りは「顧客の六十六・七パーセントが納品に満足している」です。Q2で聞いたのは使用ファイルの見つけやすさで、納品全体の満足度ではありません。正しくは「この架空回答では、使用ファイルを探し、段階評価を選んだ九人のうち六人が、見つけやすい側の二段階を選んだ」です。対象十人のうち一人は判断不可、回収しなかった八人の評価は不明であることも添えます。
二つ目の誤りは「スマートフォン対応を全顧客が求めている」です。R03の記述は、ファイル名の後半が見えにくかったという一人の経験です。修正後は「一人から、スマートフォンではファイル名の後半が見えにくいという記述があった。名称の先頭で用途を区別できるか、案内を点検する」とします。人数を膨らませずに、具体的な改善の手掛かりとして使えます。
三つ目の誤りは「案内を改善すれば売上が増える」です。今回の調査には、改善後の行動も、比較条件も、売上の観測もありません。修正後は「用途とファイル名の対応を明確にする案を試し、次回の同条件の確認で、見つけやすさと困りごとの変化を観察する」とします。売上増加は、この結果から確認された効果として書きません。
改善候補は、人数だけで機械的に選ばない
Q5ではファイル選択が四人で最多ですが、修正依頼先の三人との差は一人です。この差だけで、全顧客にとって最重要だと決める根拠は弱いものです。本稿では、人数に加えて、記述から修正内容を具体化できること、小さく変更して確認しやすいことを考え、用途とファイル名を対応させる案を優先します。
具体的には、納品案内の冒頭に「確認用」「印刷用」などの用途と、該当するファイル名を並べる方法です。R02の似た名前、R05の確認用と印刷用の違い、R03の名前の後半が見えにくいという記述が、点検箇所を示しています。ただし、これですべて解決すると約束せず、ファイル名の先頭だけでも区別できるかを実際に確かめます。
修正依頼先や印刷設定は無視するのではなく、次に点検する候補として残します。同時にすべてを変えると、次の回答が変わったときに、どの変更が関係したか分かりにくくなります。業務上すぐ直す必要のある誤記が見つかった場合などは別ですが、この教材では改善案一件を選び、変更内容と開始時点を記録して追えるようにします。
改善案を、実際に点検できる変更へ落とし込む
「分かりやすくする」だけでは、担当者ごとに変更内容が違ってしまいます。この例では、確認用画像と印刷用ファイルの違いを冒頭で示すことを変更の中心にします。名称の例だけを飾りとして載せるのでなく、実際の納品物と案内の表記が一致するかを確認します。ファイル名だけ直して案内を以前のままにすると、回答で見つかった迷いを増やすおそれがあるためです。
点検する場面も記述に合わせます。R03に対応する確認では、名前の後半が省略されても先頭で用途が分かるかを見ます。R02に対応する確認では、似た名前の二つを並べ、案内からどちらを選ぶか判断できるかを見ます。R05に対応する確認では、確認用を印刷に使ってしまわないよう、用途の違いが伝わるかを見ます。三つの記述を一つの「ファイル名の問題」に潰さず、変更後の確認項目へ変える方法です。
修正した案内だけを保存して終えるのではなく、変更前に何が書いてあり、変更後に何を示すようになったかを残します。次回の回答で同じ迷いが出た際、案内が届いていないのか、届いたが理解できないのか、別のファイルに関する話なのかを切り分ける手掛かりになります。調査結果が改善の成功を保証するのではなく、次に確かめる問いを具体化する役割を持つと考えると、少数の記述を生かしやすくなります。
一枚の報告に、観察と対応案と未確認点を分ける
以下は架空教材の報告見本です。実在の調査結果として顧客や広告に転用しないでください。実務では、対象期間と受付期間を具体的な日付に置き換え、実際に行った方法のみを書きます。
※表は横にスクロールできます。
| 項目 | 架空教材の報告内容 |
|---|---|
| 目的 | 次回の納品案内で優先する改善箇所を一つ選ぶ |
| 対象・期間 | 基準日までの直近三か月の納品済み顧客20人。最後の納品1件、一人一回答。実施日・受付期間は未設定の教材 |
| 方法・件数 | 六問の任意回答を想定。実送信なし。配布20人、回収12人という架空条件 |
| 集計条件 | Q2対象10・有効9、Q4対象7・有効6。Q5の項目比率は評価可能9人が分母 |
| 観察 | Q5ファイル選択4人、修正依頼先3人。ファイル名の区別や表示に関係する記述あり |
| 対応案 | 用途とファイル名の対応を案内冒頭に示し、名称の先頭で区別できるか点検 |
| 未確認 | 未回答8人の意見、未参照理由、改善後の行動、売上への効果 |
| 次回確認 | 対象条件・質問版をそろえ、変更日と案内版を記録して比較する |
報告の見出しを「顧客満足度調査」と変えるだけでも、読み手が数字を広く解釈するおそれがあります。「納品案内の改善検討」のように、聞いた範囲が分かる名称を使います。また、回収数だけを示すのではなく、何人がその評価をできたかを残すと、後から別の担当者が数字を検算できます。
次回も同じ質問を使えば比較はしやすくなりますが、因果関係が証明されるわけではありません。回答した人、依頼内容、利用端末、時期などが変わる可能性があります。肯定割合だけを見るのではなく、対象人数、判断不可、空欄、困りごとの記述を一緒に点検します。改善後にファイル選択の選択人数が減っても、利用者が少なかっただけではないかを考える必要があります。
仕事として説明するなら、成果物と責任の範囲をそろえる
アンケート作成を業務として担当する場合は、質問文だけを渡して終えるのか、分岐、コード表、試答、集計、報告まで含むのかを事前に明確にします。本稿のように元回答と集計条件がつながっていれば、修正を頼まれたときに、どの分母や判断が変わるかを説明できます。反対に、集計条件のないきれいなグラフだけでは、数字の正しさを確認する負担が受け手に残ります。
渡すものには、調査票の版、コード表、個人情報を必要以上に含めない回答データ、除外理由、集計結果、報告の限界を含めます。誰が回答データを受け取るかは、もともとの利用目的と権限に合わせて確認します。作業を外注したからといって、収集した情報を自由に再利用したり、実績として公開したりしてよいわけではありません。
調査や顧客理解の実務経験を副業で生かしたい場合は、マーケティング副業の支援サービスを、必要な経験・稼働時間・担当範囲から比較する記事も参考にしてください。この教材を読んだだけで案件の応募条件を満たす、仕事や報酬が保証されるという意味ではありません。
アンケートは、問いを並べた時点ではまだ完成していません。誰がどの質問に進み、どの答えを何人の中で数え、その結果から何を変えるのかまでつなげると、回答を無理なく使える形になります。まずは変更できる一つの課題に絞り、少数の架空回答で分岐と集計を試してから、実際の配布準備へ進みましょう。