動画編集の単価はどう決める?工程別の見積もりと採算の考え方
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こんにちは。『脱会社員』脱サラを応援し続けるブログ、運営者の『なかびー』です。
動画編集の単価を調べると、数千円、数万円、月額契約など、違う金額が並んでいます。自分が提示すべき金額を知りたいのに、数字が増えるほど迷ってしまうこともありますよね。同じ「動画編集」でも、素材、工程、修正、納品物が違えば、金額をそのまま比べることはできません。
単価を考える順番は、金額の単位を確かめ、作業範囲をそろえ、工程別に時間と費用を見積もり、契約条件を明確にする形がおすすめです。完成動画の長さだけで決めず、素材を確認する時間や、字幕、連絡、修正、書き出しまで含めます。案件が終わった後に実際の工数と比べると、次の見積もりを改善できます。
この記事では、相場情報の読み方と、自分の案件で採算を判断する方法を説明します。本文の見積もり金額・時間はすべて仮定例とします。市場の標準価格や将来の収入を保証するものではありません。公式情報の確認日は2026年10月4日。写真は説明用の生成イメージです。
動画編集の単価は、完成尺より作業範囲をそろえて比べる

一本・一式・月額のどれかを最初に確認する
金額を見る前に、何を一単位としているかを確認します。完成動画一本の編集料、撮影を含む企画一式、月の制作本数をまとめた契約、一定時間の稼働など、単位が違えば比較の意味も変わります。大きな金額が書かれていても、それを一人が一本で受け取る金額と解釈しないようにしましょう。
月額契約では、本数、完成尺、素材量、担当工程、会議、連絡、修正の範囲を確認します。月十万円という表示だけでは、何時間使う仕事なのか分かりません。単発の一本一万円と比べるなら、同じ数量と工程にそろえる必要があります。月額だから安定するとも、単発だから必ず不利とも決めつけないでください。
見積もりには、数量と単位を一緒に書きます。例えば「横長の完成動画一本」「同素材を使う縦型版二本」「サムネイル一枚」のように分けると、含むものが明確になります。作業途中で数量が変わる場合は、追加分の条件を合意してから進めることが重要です。
公開の提示額は、条件をそろえた比較表へ写す
公開募集の金額を比較するときは、同じ単位に直し、含まれる工程を横へ書きます。たとえば、説明用の架空募集Aが「月三本で三万六千円」、Bが「一本一万二千円」なら、Aを一本当たりに直した表示額は一万二千円です。見出しだけではAが高く見えても、この前提では単位をそろえた金額は同じになります。
ただし、Aは字幕原稿と画像が支給され、Bは文字起こしと画像の選定まで含む条件なら、同額でも仕事は同じではありません。Aの三本が必ず発注される契約なのか、最大三本までという枠なのかも確認します。この例の金額は相場でも推奨価格でもなく、比較前に確認する条件を見つけるための仮定です。
比較用のメモには、次の項目を残します。
- 提示額・一本当たりの換算
- 月の最低・最大本数
- 素材の提供範囲
- 修正
- 必要な連絡時間
書かれていない条件はゼロとみなさず、質問が必要な欄として残してください。税込み・税抜きやサービス手数料の扱いが違う場合は、その違いも分けて確認します。
公開募集は、その時点の特定の仕事の提示条件です。実際にその金額で契約が成立したか、担当範囲が同じかまで分からない場合があります。少数の募集や成功例だけから、全体の標準を断定しないことが大切です。比較に使ったページと確認日を残し、数字だけを切り取らないようにしてください。
素材尺・字幕量・構成の担当が工数を変える
10分の完成動画でも、元の素材が二十分なのか二時間なのかで確認時間が違います。使う部分が指定されているのか、自分で話の流れを選ぶのかも重要です。素材尺と完成尺を分け、構成をどこまで考える仕事かを確認しましょう。
字幕も、要点だけ、全文、文字起こし支給、独自の装飾ありなどで作業が変わります。図解や画像、アニメーション、サムネイル、別尺版が必要なら、その数量と仕様を別に記録します。「編集のみ」という言葉だけで、双方が同じ内容を想像しているとは限りません。
素材の状態による負担もあります。音が聞き取りにくい、映像と音声が別、ファイル形式が混在している、必要な素材が不足している場合は、追加の確認や調整が必要になることがあります。受領前に全部を判断できないなら、素材確認後に条件を確定する前提を伝えておく方法があります。
※表は横にスクロールできます。
| 比較する条件 | 軽く見積もりやすい例 | 負担が増える可能性のある例 | 確認する質問 |
|---|---|---|---|
| 素材の量 | 使用箇所が指定されている | 長い素材から場面を選ぶ | 元の素材は何分あるか |
| 構成 | 台本と順番が決まっている | 流れの提案から担当する | 誰が構成を決めるか |
| 字幕 | 要点のみで原稿支給 | 全文と細かな装飾が必要 | 字幕の範囲とルールは何か |
| 素材調達 | 画像と音楽が支給 | 自分で選定・権利確認する | 誰が素材を用意するか |
| 納品物 | 動画一本のみ | 縦型版・サムネイル・編集データ | 何を何本渡すか |
安い・高いの前に、自分が引き受ける責任を把握する
企画の提案、内容の確認、進行管理、複数人の調整まで含むなら、編集操作だけの仕事とは責任の範囲が違います。単価が高いから有利と判断する前に、どの判断を任され、どこまで対応を求められるか確認してください。できない責任を、金額だけで引き受けないことが大切です。
依頼者が求める成果も整理します。動画ファイルを仕様どおりに作ることと、再生数や売上を保証することは別です。成果連動の報酬を検討する場合は、測定方法、対象期間、編集以外の条件を確認し、通常の制作費と混同しないようにします。自分が制御できない結果を、当然達成できる前提で約束しないでください。
工程別の見積もりで、時間と費用を積み上げる

作業を六つほどに分けて、見積もりの抜けを探す
見積もりを作るときは、次の工程などに分けます。
- 素材確認
- 構成とカット
- 字幕と図版
- 音や色の調整
- 修正
- 書き出しと納品
案件によって必要な工程は違うため、固定の項目へ無理に当てはめる必要はありません。目的は、編集画面を触る時間以外の負担を見落とさないことです。
各工程について、入力になるもの、行う作業、完了の状態を書きます。字幕なら、文字起こしが支給されるのか、話し言葉をどう整理するのか、何を確認したら完成とするのかを考えます。曖昧な部分は、時間を適当に多めに足すだけでなく、依頼先への質問へ変えましょう。
経験が少なく正確に見積もれない場合は、似た素材で小さく試す方法があります。ただし、契約前に本制作を丸ごと無料で進める必要はありません。公開可能な自分の素材や、許可された短いサンプルで工程を確認し、その結果と未確認の条件を分けて伝えます。
仮の時間単価を使い、必要な売上を計算する
自分の見積もりでは、予定工数に、仕事として確保したい一時間当たりの金額を掛ける方法があります。この金額は市場の相場や雇用の時給と同じ意味ではなく、自分の計画上の基準です。固定費、受注していない時間、学習、休息などもあるため、売上をそのまま手取りと考えないようにしてください。
以下は、合計七時間の作業に一時間当たり二千円を計画し、案件に直接必要な素材費を千円とする仮定例です。制作に対する計算は七時間かける二千円で一万四千円、素材費を足すと一万五千円です。税金や手数料等は含めていないため、この金額を実際の提示額としてそのまま使うことはできません。
※表は横にスクロールできます。
| 工程 | 仮の予定時間 | 一時間二千円での計算 | 前提 |
|---|---|---|---|
| 素材確認と整理 | 一時間 | 二千円 | 素材がそろっていて再生できる |
| 構成とカット | 二時間 | 四千円 | 台本の大幅な作り直しなし |
| 字幕と図版 | 一時間三十分 | 三千円 | 指定範囲の字幕と支給図版 |
| 音・色の調整 | 一時間 | 二千円 | 通常の確認範囲に限定 |
| 修正 | 一時間 | 二千円 | 合意した範囲の修正 |
| 書き出し・納品確認 | 三十分 | 千円 | 指定形式の動画一本 |
この表は、工数の置き方を説明する独自の計算例です。実際の動画で同じ時間に収まるとは限りません。自分の過去の記録があるならそれを使い、ない場合は不確かな工程を明示します。見積もりの精度は、前提が分かっているかと、実際の工数を振り返るかによって改善できます。
手数料・素材費・固定費を混ぜずに整理する
サービスの手数料や振込費用などは、使う仕組みの現在の条件を確認します。素材費や外注費のように案件に直接発生するものと、毎月のソフト代や保存費用のような固定的な支出を分けると、どこにお金がかかるか分かります。税務上の経費や税額の判断は、公式情報や専門家へ別に確認してください。
仮に、提示金額から一割が差し引かれるという架空の条件なら、受け取りたい計算上の金額に一割を足すだけでは同じ額になりません。一万円を残したい場合は、一万円を〇・九で割る考え方になります。ただし、実際の料率、段階制、税の扱いはサービスにより異なるため、この例から推測せず、公式の料金表や明細を使って計算します。
固定費を一案件へ全部上乗せするか、複数案件へどう配分するかは、自分の活動の規模によって考え方が変わります。まずは月にいくら支出し、どの仕事で使っているかを把握しましょう。利用していない契約を増やしたまま、単価だけ上げれば解決すると考えないことが大切です。
不確かな条件は、見積もりの前提と変更条件にする
素材の量や修正範囲が決まっていない場合、金額だけを固定してしまうと、後から負担が増えることがあります。見積もりには、素材尺、完成尺、字幕、納品物、修正、資料の受領日など、計算に使った前提を書きます。前提が変わった場合に再見積もりする範囲も、分かる形にしてください。
「追加作業は別料金」だけでは、何が追加か相手に伝わりにくいことがあります。
例えば、次のような追加作業を具体例として示します。
- 別の画面比率の動画
- 構成確定後の台本変更
- 新しい素材の差し替え
- 当初なかった図解の制作
すべてを列挙できなくても、変更が起きた時点で作業前に相談する手順を決めておきましょう。
見積もりの有効期間や、着手できる時期も必要に応じて記載します。提案から長い時間が経ち、自分の予定や必要な費用が変わっている場合は、条件を再確認します。古い見積もりのまま無理に約束を守ろうとして、別の確定案件へ影響を出さないようにしてください。
固定報酬・時間報酬・継続契約を同じ基準で比較する

固定報酬は、成果物と範囲が明確かを確認する
固定報酬では、決めた成果物に対して金額を設定します。範囲が明確なら、双方が予算と納品物を把握しやすくなります。一方、素材量や修正が曖昧なままだと、実際の工数が増えても金額が変わらず、採算が崩れることがあります。完成尺だけでなく、工程と変更条件を合意しましょう。
作業が予定より早く終わった場合も、単純に時間だけで報酬を決め直す契約とは限りません。何に対して払うかを決めているため、合意した条件を確認します。逆に、自分が不慣れで時間がかかった分を、自動的に追加請求できるわけでもありません。固定報酬の利点とリスクを理解して選ぶことが大切です。
見積もりが難しい初回では、まず小さい範囲で仕様と工数を確認し、継続分を別に相談する方法があります。ただし、試作の報酬や成果物の利用条件も明確にします。「お試し」という名前を付ければ、仕事の条件を決めなくてよいわけではありません。
時間報酬は、計上する作業と確認方法をそろえる
時間に応じる報酬では、どの作業時間を対象にするかを確認します。編集だけなのか、打ち合わせ、素材整理、書き出しの待ち時間、修正も含むのかで、金額が変わります。作業記録の方法、承認、上限時間、超過前の連絡も合意しておきましょう。
時間報酬なら見積もりが不要とは限りません。依頼先には予算の計画があり、どの程度の時間で何が完成するかを知る必要があります。予定を超えそうな段階で、残る作業と理由を伝え、続ける範囲を確認します。終わってから大幅な超過だけを知らせると、双方の認識がずれます。
同じ金額の時間報酬でも、固定の待機や即時返信を求められる場合は生活への影響が違います。実作業の時間だけでなく、予定を拘束する条件を把握してください。会社員の副業なら、本業の勤務と重ならないか、会議へ参加できるかも受注判断に含めます。
月額の継続契約は、本数以外の負担も見積もる
月額契約では、制作本数、各動画の仕様、素材受領の頻度、修正の締切、会議、投稿作業などを確認します。継続だから毎回同じ工数になるとは限りません。新しい企画や素材が増える場合、共通の型を使える部分と、個別に判断する部分を分けて考えます。
例えば月四本の契約でも、毎週一本ずつ素材が届く場合と、月末に四本まとめて届く場合では作業の集中が違います。自分の予定と相手の確認日程を合わせ、同時に修正が重なったときに対応できるかを確認しましょう。月額だけを本数で割って、一本の採算がよいと判断しないことが重要です。
最低本数や発注量が保証されるのか、予定にすぎないのかも確かめます。継続予定という表現だけで、将来の収入を確定額として扱わないでください。契約期間、更新、終了、発注がない月の扱いなどを確認し、必要なら正式な説明を求めます。
※表は横にスクロールできます。
| 契約の形 | 比較の中心 | 合意しておきたい内容 | 見落としやすい点 |
|---|---|---|---|
| 固定報酬 | 成果物と担当範囲 | 数量・仕様・修正・追加条件 | 工数が増えた場合の扱い |
| 時間報酬 | 対象作業と時間 | 記録・上限・超過前の連絡 | 待機や会議の拘束 |
| 月額継続 | 本数と毎月の運用 | 受領日・確認日・更新・終了 | 月末の集中や発注量の変動 |
| 工程単位 | カット・字幕等の一部分 | 入力素材・完成条件・引き継ぎ | 前後工程との境界 |
| 成果連動を含む形 | 制作費と成果の定義 | 測定方法・期間・対象条件 | 編集以外の要因への依存 |
二つの候補を、同じ計算で比較する例
ここで、案件Aが一万五千円で予定五時間、案件Bが一万八千円で予定九時間という仮定を置きます。単純に売上を予定時間で割ると、Aは三千円、Bは二千円です。Bの提示額の方が大きくても、同じ一時間に対する計算上の売上はAの方が大きくなります。ただし、この計算だけでAを必ず選ぶという結論にはなりません。
Aは一度限りで新しいルールの習得が必要、Bは継続で資料が整っているなど、別の条件があるかもしれません。修正範囲、連絡時間、素材の権利確認、必要な費用、将来の発注が確定しているかをそろえます。数字を比較した後に条件へ戻り、見積もりに入っていない負担がないか確認することが重要です。
予定時間に自信がない場合は、Bが七時間で終わる場合と十一時間になる場合も計算してみます。同じ一万八千円なら、一時間当たりの売上は約二千五百七十一円と約千六百三十六円になります。これは予測の精度を上げる魔法ではなく、時間の見積もりが外れたときに判断がどのくらい変わるかを知るための計算です。
金額が高くても、自分の時間へ収まるとは限らない
高い報酬の仕事には、高度な工程や短い納期、複数人の調整が含まれる場合があります。自分が経験していない作業を多く含むなら、学習と制作を同時に行う負担もあります。提示額だけに注目せず、必要な準備、実行できる範囲、失敗した場合の影響を考えましょう。
受けるか迷うときは、必要な作業を分け、分からない部分を質問します。範囲を絞る、納期を調整する、一部だけ担当する提案ができる場合もあります。条件が合わないなら見送ることも選択肢です。採算は数字だけでなく、約束した品質と期限を守れることを前提に考えてください。
追加作業と修正を切り分け、値段の根拠を伝える

値段を説明するときは、工程と成果物を結び付ける
見積もりを伝える際は、細かな時間の一覧だけでなく、相手が何を受け取れるかを説明します。動画一本、字幕、図版、確認用の初稿、合意した修正、最終形式の納品など、含むものを分かる形にします。相手に不要な工程を勝手に足し、その分の費用を当然としないようにしましょう。
例えば「素材確認と構成調整、指定範囲の字幕、音量調整、動画一本の書き出しを含む金額です。サムネイルと別尺版は別途相談します」と伝えると、範囲を確認できます。実際の内容に合わせ、誰が素材を用意するか、どこで方向を確認するかも補ってください。
安く見せるために必要な工程を見積もりから外し、後で次々に追加する方法は避けます。反対に、起こるか分からない作業をすべて確定費用へ入れるより、発生条件を示して相談する方が分かりやすい場合があります。最初の金額と最終的な条件に差が出る理由を、双方が理解できるようにしましょう。
修正の範囲は、誤り・調整・新しい依頼に分ける
誤字や仕様との不一致を直すこと、好みに合わせて調整すること、当初の企画を変更することでは、必要な作業が異なります。契約で決めた範囲を確認し、どの変更を含むかを明確にします。単に修正回数だけを決めても、大幅な台本変更を一回と数えるかで認識がずれることがあります。
新しい依頼が加わったら、次の四つを整理します。
- 変更の内容
- 追加される工程
- 必要な時間
- 影響する納期
例えば横長版に加えて縦型版が必要になった場合、画面の切り取りと字幕配置、場合によっては構成の再編集が必要です。出力ボタンを押すだけで済むとは限らないため、具体的な作業を説明しましょう。
自分のミスを直す場合は、何を修正し、ほかに影響がないかを確認して返します。追加費用の話をする前に、当初の合意を満たしているかを点検することが大切です。責任の所在が不明な場合は、記録をもとに認識をそろえ、相手の意図を確認してから進めてください。
見積もりへの合意と、支払いの予定を記録する
金額が決まったら、誰が、何の成果物に、いつ支払うかを確認します。着手金の有無、検収の方法、請求書を出す必要があるか、振込費用の扱いなど、利用するサービスや契約の条件をそろえてください。見積もりを送っただけで契約が成立したと決めつけず、相手の承諾と着手の条件を確認してから作業を始めます。
公正取引委員会のフリーランス法の公式案内では、対象となる取引の条件明示や報酬の支払いなどが説明されています。発注者や取引の条件によって適用が異なるため、個別の法的判断は公式資料や相談先で確認してください。実務上は、金額の説明だけで終えず、支払いの予定まで双方が確認できる形にすることが大切です。
納品後に入金が予定と異なる場合は、請求日、支払期日、相手からの連絡を確認し、記録をもとに問い合わせます。追加の仕事を受けることで問題を先送りせず、未確認のお金の動きと新しい受注を分けて管理しましょう。
値下げを求められたら、範囲を変える案も考える
予算が合わない場合、同じ仕事をそのまま安く受ける以外の方法があります。
例えば、次のように目的を保ちながら作業を減らせるか検討します。
- 字幕を要点に絞る
- 図版を支給してもらう
- 納期に余裕を持たせる
- 別尺版を外す
ただし、必要な品質や権利確認を削って帳尻を合わせないようにしてください。
相手の優先順位を聞くと、削れるものと残すべきものが分かります。説明の正確さが重要な動画なら、装飾を減らしても内容確認は残す。複数媒体へ使うことが目的なら、派生版は残してほかの工程を見直すというように、用途から考えます。単に値段を下げるより、何が変わるかを明確にしましょう。
条件を調整しても自分が継続できない金額なら、受注しない判断も必要です。すでに合意した契約がある場合は、その義務と終了手続きを確認します。新しい仕事の提案段階なら、対応できる条件を伝え、無理な約束をしないことが双方のためになります。
値上げの相談は、次回の条件と適用時期を明確にする
継続案件の報酬を見直したいときは、作業範囲の変化、追加された責任、必要な工数、提供する成果物を整理します。過去の契約を一方的に変更するのではなく、次回の発注分や更新時など、適用する時期を明確にして相談しましょう。
提案例としては、「次回から図版制作と会議が追加されるため、動画一本の条件を見直したいです。含む工程は〇〇、初稿までの日数は〇日、金額は〇円で提案します」という形が考えられます。数字は実際の条件に置き換え、理由と範囲を一緒に示してください。単に経験年数が増えたからという説明だけでなく、依頼先が受け取る内容を明確にします。
相手が応じられない場合の選択肢も考えておきます。本数を減らす、範囲を絞る、次の更新を見送るなどです。交渉が必ず成功するとは限らないため、希望額を通すことだけでなく、無理なく仕事を続けられる条件を探すことを目的にしましょう。
案件終了後の実績から、次の見積もりを更新する

予定と実績の差を、工程ごとに記録する
納品後は、予定していた時間と実際に使った時間を比べます。素材の整理が増えた、字幕の確認に時間がかかった、方向変更で再編集したなど、工程ごとに理由を残します。合計時間だけでは、次にどこを改善すべきか分かりにくくなります。
自分の操作に不慣れだったのか、見積もり時に条件が足りなかったのか、依頼内容が変わったのかを分けて考えます。すべてを単価の低さだけで説明すると、手順を改善できる部分を見落とします。一方、条件が増えたのに自分の速度だけを責めるのも適切ではありません。
書き出しや転送の待ち時間、相手の確認待ちも、実作業とは分けて記録します。待っている間に別の仕事ができるか、指定時間の対応が必要かで負担が違います。時間単価を計算するための記録と、納期を計画するための記録を分けると、数字を使いやすくなります。
手順を改善する部分と、価格へ反映する部分を分ける
同じミスの修正が繰り返されているなら、検品や素材整理を改善する余地があります。毎回異なる図版制作や企画の相談が増えるなら、その工程を見積もりへ明示する必要があります。効率化できることと、仕事として新しく増えたことを分けて判断しましょう。
例えば、よく使う表記ルールをまとめる、フォルダの命名をそろえる、初期に短い区間を確認してもらうなど、手戻りを減らす方法があります。ただし、依頼先の機密情報や素材を無断で別案件へ流用しないようにしてください。再利用できる自分の手順と、再利用してはいけない制作物を区別することが大切です。
※表は横にスクロールできます。
| 予定と違ったこと | 考えられる原因 | 次回の対応 | 価格へ反映する前に確認 |
|---|---|---|---|
| 素材確認が長い | 素材尺や状態の想定違い | 受領条件を具体化 | 実際の素材量を把握したか |
| 字幕作業が増える | 全文化や装飾の追加 | 字幕の範囲を見積もりへ明記 | 最初の合意から変わったか |
| 修正が重なる | 方向確認や窓口の不足 | 確認者と初期確認を整理 | 自分の誤りが原因ではないか |
| 納品が集中する | 受領日と確認日が偏る | 日程と本数を調整 | 実作業と拘束を分けたか |
| 費用が想定を超える | 素材・保存・契約更新 | 必要費用と利用条件を再点検 | 不要な契約が残っていないか |
安い案件を続けるかは、目的と期限を決めて考える
経験を積む目的で小さな案件を受ける選択はありますが、何を得るために続けるのかを明確にします。指定の手順で納品する経験、特定の分野の制作、継続運用の理解など、確認したい目的を決めてください。実績公開を期待する場合は、契約で許可を確かめます。
目的が達成された後も同じ条件を続けるかは、工数、費用、生活への負担を見て判断します。「経験になる」という言葉だけで、範囲が増え続ける仕事を無期限に受けないようにしましょう。必要なら次回の条件を相談し、合わない場合は新しい受注を見送る選択もあります。
自分の価格を考えるためには、別の募集や契約形態も確認することが役立ちます。ただし、条件の違う高額案件を見て、今の仕事が必ず不適切だと決めつけないでください。同じ工程、数量、納期、責任にそろえた比較を重ねることが大切です。
単価を上げる前に、説明できる見積もりを作る
見積もりに自信がないときは、まず自分の仕事を工程と成果物へ分け、計算の前提を説明できるようにします。相場の数字を一つ覚えるより、条件が変わったときにどの作業が増えるか分かる方が、相談に対応しやすくなります。依頼先と同じ完成形を想像することが、値段を話す土台です。
制作や見積もりの考え方を学び直したい場合は、動画編集スクールの選び方で、添削や相談の範囲と費用を確認できます。関連記事にはPRを含む場合があります。受講によって単価や収入が上がると保証するものではないため、今の課題へ対応する支援かを確かめてください。
今日できることは、直近の一件について、完成尺、素材尺、担当工程、実作業時間、追加費用を一枚にまとめることです。その記録から、次の見積もりに必要な質問と、含む作業を作ります。動画編集の単価は、数字だけを追うより、自分と依頼先が同じ条件を理解し、無理なく納品できる形へ整えることから考えていきましょう。