Excelで重複を削除する方法|判定列・原本保管・件数照合の手順
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こんにちは。『脱会社員』脱サラを応援し続けるブログ、運営者の『なかびー』です。
Excelの一覧を整理するとき、同じ名前や番号が並んでいると、すぐに「重複の削除」を押したくなるかもしれません。ただ、同じ顧客が別の日に注文した記録まで一つにすると、必要な取引が消えてしまいます。重複削除で大切なのは、操作の前に「何が同じなら不要な重複か」「どの行を残すか」を決めることです。
この記事では、八行の架空の受注明細を使って、判定列の選び方、原本を残す準備、Excelの重複の削除、削除後の件数と金額の照合を練習します。単に重複箇所へ色を付ける方法や集計方法ではなく、元の情報を確保したうえで整理用の表を作り、残った記録が正しいかを確認する手順が中心です。
機能の根拠は2026年10月4日にMicrosoftの公式資料で確認しました。操作名は主にWindows版のExcelを想定し、版・OS・画面幅で表示が異なる場合があります。本文のデータ、金額、更新日時、判断ルールはすべて練習用です。画像はデータ整理をイメージした生成画像で、実際のExcel画面ではありません。
重複削除の基準を決める|同じ人と同じ記録を区別する

重複している値が、不要な行とは限らない
売上明細では、同じ顧客IDが何度も現れるのが普通です。一人のお客様が複数回購入していれば、それぞれの注文は残す必要があります。顧客IDだけで重複を削除すると、一人につき一行にはなりますが、取引の一覧としては欠けた表になります。何を一行として数えているかを最初に確認しましょう。
一行が受注単位なのか、受注内の商品明細なのかでも基準は変わります。一つの受注番号に二種類の商品が含まれる表なら、受注番号の一致だけでは同じ明細と判断できません。受注番号と明細番号の組み合わせなど、その表で一件を見分けられる情報が必要です。番号が存在するというだけで、必ず一意だと決めつけないことが重要です。
「重複をなくしてください」と依頼された場合は、成果物を文章にして確認します。「受注の最新状態を一件ずつ残す」「同じ取り込み行だけを取り除く」「顧客IDの一覧を作る」では、選ぶ列も残す行も違います。質問するときは、抽象的に「重複の定義は何ですか」と聞くより、同じ番号で金額が違う二行を見せ、両方残すかを尋ねると話が具体的になります。
八行の練習表で三種類の重なりを見る
A1:G1へ「取込行」「受注番号」「顧客ID」「商品」「数量」「金額」「更新日時」の見出しを置き、次のデータをA2:G9に入力します。取込行は、作業前の記録へ戻るための識別子です。金額は円、日時は2026年のデータとし、G列では日付だけでなく時刻まで見える表示にします。行番号と取込行の値は区別してください。
※表は横にスクロールできます。
| 取込行(A列) | 受注番号(B列) | 顧客ID(C列) | 商品(D列) | 数量(E列) | 金額(F列) | 更新日時(G列) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | S201 | C01 | 商品A | 1 | 2400 | 2026/10/01 09:00 |
| 2 | S201 | C01 | 商品A | 1 | 2400 | 2026/10/01 09:00 |
| 3 | S202 | C01 | 商品B | 2 | 3600 | 2026/10/01 09:10 |
| 4 | S203 | C02 | 商品A | 1 | 2400 | 2026/10/01 09:20 |
| 5 | S203 | C02 | 商品A | 2 | 4800 | 2026/10/02 11:00 |
| 6 | S204 | C03 | 商品C | 1 | 5000 | 2026/10/01 09:30 |
| 7 | S205 | C03 | 商品C | 1 | 5000 | 2026/10/02 09:30 |
| 8 | S206 | C04 | 商品B | 1 | 1800 | 2026/10/01 09:40 |
取込行1と2は、追跡用のA列を除く業務データがすべて同じです。これは二重取り込みを想定した例です。一方、取込行4と5は同じ受注番号S203でも数量・金額・更新日時が違います。こちらは訂正履歴を想定しています。取込行6と7は顧客と商品と金額が同じですが、受注番号と日時が異なる別注文です。
この違いが見えると、「同じ値がある」だけでは消せないことが分かります。今回は、最初の練習で二重取り込みだけを削除し、訂正履歴と別注文は残します。その後、別の練習コピーで受注ごとの最新状態を残す例を扱います。一つの表を次々と加工せず、同じ原本から別々に試すと結果の違いを比較できます。
削除・抽出・強調表示を目的で選ぶ
Microsoftの重複値の扱いに関する説明では、一意の値を取り出す方法と重複を削除する方法が区別されています。元データを残して候補を見たいのか、整理用コピーから不要な行を取り除きたいのかを決めます。確認が終わる前の段階なら、いきなり削除する必要はありません。
色を付ける方法は、同じ値を見つける手掛かりになりますが、何を残すかは人が決める必要があります。抽出は、元の表とは別に使う一覧を作りたい場合に向きます。重複の削除は、選んだ範囲から行のデータが除かれる操作です。名称が似ていても元の情報への影響が違うので、目的に合わせて選びましょう。
※表は横にスクロールできます。
| したいこと | 向く方法 | 元の一覧への影響 | 注意する点 |
|---|---|---|---|
| 同じ値がある場所を見つける | 条件付き書式などで確認 | 元の行は残る | 色が付いた行をすべて不要と判断しない |
| 一意の値を別に並べる | UNIQUEなどの抽出 | 元の行は残る | 抽出する列と更新範囲を確認する |
| 確認済みの二重取り込みを除く | 作業コピーで重複の削除 | コピー内の該当データが除かれる | 判定列と削除件数を記録する |
| 受注ごとの最新状態を残す | 優先順位を決めて並べ替え後に整理 | 履歴が一行へ絞られる | 日時の同率や訂正の意味を確認する |
残す理由が決まらない行は保留する
同じ番号の二行で住所や連絡先が違うとき、単純に後の行が正しいとは限りません。更新日時がシステムへの取り込み時刻で、実際の情報更新時刻ではない場合もあります。最新という言葉がどの日時を指すかを確認し、元データの管理者に判断を求める必要があります。
判断できない行は、原本と対応が付く形で確認用に分けます。「重複候補」「変更履歴の可能性」「確認待ち」のように理由を残すと、次の人が同じ調査を繰り返さずに済みます。処理件数を増やすことを優先して、曖昧な候補を黙って消さないようにしましょう。
表計算の機能は、指定した一致条件に従って処理を進めます。二つの注文が現実に同じ契約か、名前の似た人が同一人物かといった意味の判断を自動で保証するものではありません。まずは完全に同じ取り込み行のように、説明できる範囲から整理すると、誤削除の原因を減らせます。
原本を保管して範囲を整える|削除前の準備で事故を防ぐ

原本と作業用コピーを明確に分ける
元のブックを別名で保存するか、元データのシートを複製し、原本を変更せずに残します。名前は「原本」「二重取込整理」「最新状態整理」など、目的が分かるものにします。単に「コピー2」「最終」「最終修正」と増やすと、どれが削除前の状態か分かりにくくなるため、作業日と処理内容も記録しましょう。
Microsoftの重複を検索して削除する手順も、削除前に元データをコピーすることを勧めています。元に戻す操作は直後の復旧には役立ちますが、保存して閉じた後や別の作業を続けた後まで、それだけに頼る運用にはしません。原本があれば、条件を変えて初めからやり直せます。
コピーを保存する場所にも気を配ります。業務データを扱うなら、所属先や依頼者が認めた保存先を使い、個人のクラウドへ無断で移さないようにします。原本を残すことは、複製を無制限に増やすことではありません。必要な復元性を保ちつつ、管理対象のファイルと閲覧できる人を把握しておきます。
一行目を見出しにし、表の途中の構造を調べる
重複の削除に渡す表は、一行が一件、一列が一項目という形にします。複数行の見出し、途中の合計行、説明用の空白行、結合セルがある場合は、まず処理用の表へ整理します。見た目の帳票として読みやすい形が、そのままデータ処理にも適しているとは限りません。
今回の練習ではA1:G9が対象範囲です。A1:G1は見出しで、データは八行です。受注番号だけを選んで処理せず、取込行から更新日時までの対応を保てるように、関係する列をまとめて範囲へ含めます。右側に別のメモや集計がある場合は、それが同じ行の情報か、独立した表かを確認します。
範囲外のセルは、選んだ範囲と一緒に動くとは限りません。関連する備考だけを範囲の外へ置くと、処理後に別の受注へ付いたように見える危険があります。「チェックを入れる判定列」と「整理の対象としてまとめる列」を別々に考えることが重要です。判定に使わない列でも、その記録の一部なら処理範囲へ含めます。
追跡用の番号を付け、処理前の件数を記録する
練習表のA列は、整理後の行を原本へ照合するための番号です。元の表に使える一意の識別子がなければ、作業前に取込順などの追跡番号を付けておくと比較しやすくなります。並べ替え後に番号を振り直すと元の場所を追えなくなるため、作業前の値を固定して使います。
ただし、追跡番号を重複判定へ含めると、各行の番号が違うため、本来の二重取り込みも重複と判定されなくなります。今回の二重取り込み整理ではA列を処理範囲へ含めますが、ダイアログの判定列ではチェックを外します。保存・照合に必要な列と、一致の判断に使う列は同じとは限りません。
作業前にデータ八行、金額合計27,400円と記録します。見出しを一件として数えたり、表の下にある合計行を含めたりしないように注意してください。受注番号にはS201からS206までの六種類がありますが、これはデータ行数の八と別の数字です。件数を記録するときは、行数、受注数、顧客数のどれなのかを明記します。
空欄・スペース・表示形式を点検する
判定列に空欄がある場合、番号未発行の別々の記録が同じものとして扱われる可能性を考えます。「番号が空だから同一取引」という判断はできません。番号未入力の行は、補完できるかを確認するか、通常の重複処理から分けて扱います。空欄を都合のよい番号で埋めることも避けます。
文字の前後に空白がある、全角と半角が混じる、日付の表示がそろわないといった状態も確認します。見た目が似た値を同じと扱ってよいかは、業務上の意味と使用機能の比較方法によります。Microsoftの説明では、表示形式によって重複比較に差が出る例も示されています。元の値と表示の両方を見て、小さなコピーで確かめましょう。
今回の八行は、同じ値には同じ文字表記と表示形式を使う前提です。大文字・小文字、半角・全角、見えない空白を含むデータまで、この記事の件数がそのまま当てはまるわけではありません。表記を直す必要があるなら、原本列を残した補助列で処理し、変換前後の対応を確認してから判定列へ採用します。
重複の削除を実行する|判定列で残る行が変わる

二重取り込みだけを除く基本手順
作業用コピーのA1:G9を選び、データタブから「重複の削除」を開きます。先頭行を見出しとして扱う設定を確認し、列名が取込行・受注番号などになっているかを見ます。列名の代わりに最初のデータが見出しとして認識されていたり、列記号だけで分かりにくかったりする場合は、実行前に範囲と見出しを見直します。
今回の最初の目的は、業務データがすべて同じ二重取り込みだけを除くことです。判定列はB列からG列までの六項目を選び、A列の取込行は選びません。受注番号、顧客ID、商品、数量、金額、更新日時の組み合わせが一致した場合だけ、同じ取り込み内容と扱います。取込行1と2がこの条件に当てはまります。
実行後は、削除された件数と残った件数の表示を記録します。この練習なら一行が削除され、七行が残ることを期待します。操作直後に別の加工へ進まず、取込行2がなくなり、1・3・4・5・6・7・8が残っていることを確認します。数だけ合っていても、残った行が違えば目的の整理ではありません。
チェックする列は、消す列を意味しない
ダイアログの列チェックは「この列だけの値を消す」という指定ではありません。選んだ列の組み合わせを使って重複を判断し、該当する記録のデータが処理範囲内から除かれます。金額列のチェックを外したからといって、重複行の金額だけが残るわけではない点を理解しておきましょう。
たとえばA1:G9を対象にして受注番号だけを判定列へ選ぶと、受注番号が同じ行の他の項目もまとめて整理されます。S203の二行は金額が違っていても、判定条件に金額を含めていなければ、その違いで別記録として残りません。チェックの少なさは、削除される情報の少なさを表していないのです。
実行前に「この列が全部同じなら、一行だけ残してよい」と声に出して読んでみると、選び間違いに気づきやすくなります。複数の列を選んだ場合は、どれか一つが同じなら重複なのではなく、選択した列の組み合わせで考えます。取込行を含めて全列選択すると、今回のデータはA列がすべて違うため削除されません。
判定列を変えた比較は、必ず原本コピーから試す
次の比較は、それぞれ八行の原本から新しく作ったコピーで行います。一度七行へ減らした表を、さらに別条件で削除した結果を混ぜると、どの条件の効果なのか分からなくなります。比較する三つのコピーに、使った判定列をシート名や近くのメモで残してください。
B:Gで判定すれば、二重取り込みの一行だけが除かれます。B列の受注番号だけならS201とS203が一行ずつになり、六行になります。C列の顧客IDだけなら四行になりますが、これは顧客ごとの最初の一行を残したもので、受注明細の整理としては別注文を落としてしまいます。行が少なくなった結果ほど良いわけではありません。
※表は横にスクロールできます。
| 判定列と並び順 | 残る取込行 | データ行数 | 金額合計 | 今回の意味 |
|---|---|---|---|---|
| B:Gの六列、原本順 | 1・3・4・5・6・7・8 | 7 | 25000円 | 二重取り込みだけを除去 |
| B列の受注番号、原本順 | 1・3・4・6・7・8 | 6 | 20200円 | S203は古い行が残る |
| C列の顧客ID、原本順 | 1・4・6・8 | 4 | 11600円 | 別注文が失われるため明細整理には不適切 |
| B列の受注番号、更新日時の新しい順 | 5・7・8・6・3・1 | 6 | 22600円 | 同日時の処理規則も決めたうえで最新状態を作る |
最後の行の並び順は、G列の更新日時を新しい順、同じ日時ではA列の取込行を小さい順にした場合です。S201の同日時二行では取込行1が先になるので1を残します。件数や合計だけでなく、どの行が残るかまで示したのは、同じ六行でも原本順の結果と最新順の結果でS203の金額が違うためです。
最新の行を残すなら、並べ替えの意味を確認する
「重複の削除」は、指定した範囲で最初に現れる値を残す仕組みです。最新の行を自動で探してくれるわけではありません。最新状態を残す目的なら、作業用コピーの関連列をまとめて選び、更新日時を新しい順に並べてから受注番号を判定列にします。日時の列だけを単独で並べ替えてはいけません。
同じ日時で内容が異なる二行がある場合は、時刻だけで優先順位を決められません。版番号、更新元、確定状態など、採用すべき基準を確認します。今回のS201は日時も内容も同じなので取込行の小さい方を残すと決められますが、内容が違うのに番号の順で都合よく決めることはしません。
また、G列が文字列の日時だと、意図した時系列で並ばないことがあります。日付と時刻の表示をそろえ、古いものと新しいものが期待する順になったかを代表例で確認します。並べ替えの結果を見ずに続けて削除すると、「最新を残したつもりで古い行を残す」原因になります。
削除後の結果を検算する|件数・識別子・金額をそろえる

件数が一致しても、必要な行が残ったかを見る
二重取り込みを除く練習では、処理前八行、削除一行、処理後七行です。八から一を引いて七になることを確かめます。さらに取込行2がなくなり、訂正履歴である4と5、別注文である6と7が両方残っているかを見ます。これが今回の「残すべき情報」の確認です。
件数だけでは、誤った行が一つ消えたケースを見つけられません。たとえば取込行5を誤って消しても、データ行数は七になります。削除候補の受注番号や取込行をあらかじめ控えておけば、結果との照合ができます。少量なら一覧を見比べ、多量なら照合用の列を作るなど、規模に応じて方法を変えます。
元の表に空欄やスペースだけの行が含まれる場合、ダイアログの件数と人が目で数えた件数に差が出ることがあります。Microsoftの案内でも、削除後の数に空白セルやスペースが含まれる場合があるとされています。差が出たら無理に数字を合わせず、どの範囲をデータとして数えたかから調べます。
金額の差が、削除した記録と対応するか確かめる
今回の二重取り込み整理では、27,400円から2,400円が除かれ、25,000円になります。この差額は、削除した取込行2の金額です。金額合計が減ったこと自体を異常と考えるのではなく、削除対象の合計と一致するかを確認します。反対に、合計が合っただけで他の項目の整合まで保証されるわけでもありません。
最新状態を残す練習では、S201の二重分2,400円と、S203の旧行2,400円を除くため、27,400円から4,800円を引いた22,600円になります。原本順の受注番号判定では、S203の新行4,800円を落としてしまい、20,200円です。どちらも六行ですが、意味と金額が違うことを検算で説明できます。
合計の対象列に文字の金額が混ざっていると、見た目と計算が一致しない可能性があります。まず数値として入力されていることを確認し、表示の桁区切りだけを見て判断しないようにします。通貨や税込・税抜が混在する表では、そのまま一つの合計へまとめないなど、金額を照合する前提も必要です。
※表は横にスクロールできます。
| 確認項目 | 二重取り込みだけを除く期待値 | 最新状態を残す期待値 | 見る目的 |
|---|---|---|---|
| 処理前のデータ行数 | 8 | 8 | 同じ原本から始めたか |
| 除いたデータ行数 | 1 | 2 | 削除対象の数が一致するか |
| 処理後のデータ行数 | 7 | 6 | 前後の件数がつながるか |
| 残るS203の取込行 | 4と5の両方 | 5のみ | 履歴を残す目的か最新化か |
| 処理後の金額合計 | 25000円 | 22600円 | 削除した金額と差額が一致するか |
| 消してはいけない別注文 | S204とS205 | S204とS205 | 同じ顧客の別取引を残したか |
行の対応と数式・周辺表への影響も見る
削除後にA列の取込行とB列の受注番号、F列の金額、G列の日時が正しい組み合わせで残っているかを確認します。表の右側に置かれた備考や計算列が対象範囲から漏れていた場合、見た目では自然でも対応が崩れていることがあります。範囲の内側だけで検算を終えず、その表を参照している場所も確認しましょう。
他のシートが特定の行番号を参照している場合、データの整理で期待する記録を指さなくなる可能性があります。既存の集計や帳票があるブックを加工するときは、練習用コピーで処理後の参照結果を点検します。数式にエラーが出ていなくても、別の記録へ対応してしまうケースがあるため、代表的な受注を追いかける確認が有効です。
並べ替えや削除を行った結果を、元の表と横に並べて一行ずつ比較するだけでは、順序の変更を誤差と取り違えることがあります。追跡用の取込行や受注番号で対応を取ると、並び順が変わっても同じ記録を確認できます。順番の違いと内容の違いを分けて見ることが、点検を短くするコツです。
間違いに気づいたら追加操作を止めて戻る
削除件数が予定より多い、S203の新しい行がなくなった、関連する備考がずれたと気づいたら、そこで別の修正を重ねないようにします。直後なら元に戻す操作で復元し、範囲と判定列を見直します。何度も操作を続けた後なら、保管した原本から新しいコピーを作り、条件を整理してやり直す方が経緯を追いやすくなります。
消えた行を記憶だけで手入力し直すと、数量は戻せても日時や備考が違うなど、新たな不一致を作りかねません。原本から正確に戻せる形を優先します。すでに加工後のファイルを誰かへ渡した場合は、誤りの範囲と差し替え版を説明し、相手が古い版を使い続けないように確認する必要があります。
今回の件数と金額は、掲載データを独立した処理で整理して照合しています。Excelの全バージョンの画面操作や文字比較の差までを実機確認したものではありません。自分の環境では、まずこの八行の小さな例で結果を試し、その後に原本を残した業務データへ進めてください。
繰り返す整理を引き継ぐ|削除の記録と更新ルールを残す

元の行を残したまま一覧が必要ならUNIQUEも選択肢
毎回元データを削る必要がなく、受注番号の種類だけを別に見たいなら、対応するExcel版でUNIQUE関数を使う方法があります。今回のB2:B9なら、=UNIQUE(B2:B9)で受注番号の一覧を取り出す考え方です。これは元の八行を残したまま結果を別の場所へ出す用途で、訂正履歴の採用判断とは別の作業です。
MicrosoftのUNIQUE関数の説明では、Microsoft 365やExcel 2021・2024などの適用先と構文を確認できます。古い版を使う相手へ渡す場合は、同じ式が使えるかを確認してください。結果が広がる場所に別の値があると表示を妨げるため、出力先のスペースも用意します。
UNIQUEの第三引数をTRUEにすると「一回だけ現れる値」を取り出す指定になります。重複を一つにまとめた一覧とは意味が異なり、今回の受注番号ではS201とS203そのものが結果から外れます。目的が全受注の番号一覧なら、重複する番号を全部消す指定へ変えないようにしましょう。関数の名前だけで結果の意味を判断せず、元のデータと照合します。
表記の統一と重複削除を一つの作業に混ぜない
月ごとの一覧をまとめると、同じ商品に略称が混ざる、顧客IDの桁が違うなどの問題が見つかることがあります。その場合は、表記を統一する工程と、重複を判断する工程を分けます。「文字を直したら重複が増えた」という変化を記録しないと、後からなぜ行が減ったかを説明できません。
たとえば元のIDが0012と12で、同じ顧客を表すという確認が取れたなら、判定用のID列へ統一した値を作り、元のID列も保存します。別の顧客を表す可能性があるなら、そのまま同一視してはいけません。空白や大文字・小文字を除けば必ず正解になるわけではないため、機械的な整形にも根拠が必要です。
大文字・小文字を厳密に区別して二つの文字列を確認したい場面には、MicrosoftのEXACT関数の説明が参考になります。ただし、EXACTによる比較と重複の削除で使われる判定を無条件に同一視しないでください。どの違いを業務上区別するかを決め、その条件を満たす小さなテストを作ることが先です。
作業記録にはファイル名だけでなく条件も残す
整理後のファイルに「重複削除済み」とだけ書いても、何を基準に削除したかが伝わりません。元ファイルの名前と取得日、対象シートと範囲、判定列、並べ替えの条件、処理前後の件数、確認した合計、保留した記録を短くまとめます。詳細な画面の記録より、再現に必要な条件を優先してください。
今回なら「原本八行から、B:Gの一致で二重取り込みを一行除去。取込行2を削除、七行・25,000円。S203の履歴二行とS204・S205の別注文は保持」と書けば、目的と結果が分かります。最新状態を作った場合は「G列降順、同日時はA列昇順、B列で判定。六行・22,600円」と別の処理として記録します。
この記録があれば、翌月に行数が大幅に減ったとき、前回と同じ条件だったか、元データの構造が変わったかを調べられます。作業を早くするために記録を省くと、結果に疑問が出た際に最初から調査し直す時間が増えることがあります。大切なのは長い報告書ではなく、処理を再現できる最小限の記録です。
定期作業では、新しいデータの入り方も確認する
毎月同じ表を受け取る場合でも、列順、見出し、明細の単位、更新日時の意味が変わる可能性があります。前月と同じ列位置だから同じ項目だと決めず、見出しを確認します。新しい列が追加された場合、その列の違いを重複判定へ含める必要があるかも見直しましょう。
元のデータが差分だけ届くのか、全期間のデータが毎回届くのかでも作業は違います。全件データを前月分へ足せば当然重複が増えますし、差分の訂正データを単純に消すと更新を失います。重複削除の回数を増やす前に、データの受け渡し方法を確認する方が根本的な改善につながる場合があります。
処理が頻繁で量も多い場合は、手順を再利用できる仕組みを検討できます。ただし自動化する前に、今回のような少量データで判定条件と検算の正解を作っておくことが重要です。判断が曖昧なまま操作だけ自動化すると、誤った削除が速く繰り返されることになります。
整理した表を使う人が迷わない状態にする
完成した表は、データの取得日と整理の目的が分かる名前で保存します。最新状態だけを残した表なら「履歴を含まない」ことも説明します。相手が過去の変更を調べる用途に使うかもしれないため、受注明細、顧客一覧、最新状態一覧の区分を明確にしてください。元の情報へ戻る窓口や原本の管理場所も、必要な範囲で共有します。
一覧やチェックシートのひな形を整えたい場合は、当ブログのbizoceanのテンプレート活用を紹介した記事も参考になります。レイアウトを借りる場合も、追跡番号や処理条件を書ける場所があるか、実際の明細の単位に合っているかを確認しましょう。整った見た目だけでは、削除の正しさは判断できません。
まずは八行の例で、二重取り込みの削除と最新状態の整理を別々に試してみてください。七行・25,000円と六行・22,600円の違いを説明できれば、判定列と並び順が結果へ与える影響をつかめています。原本を残す、残す行を決める、処理後に照合する。この順番を守ることが、Excelで安心してデータ整理を進める土台になります。