生産管理の仕事内容|計画・材料・進捗をつなぐ役割と未経験の準備
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こんにちは。『脱会社員』脱サラを応援し続けるブログ、運営者の『なかびー』です。
生産管理の求人に「計画作成」「納期調整」「進捗管理」と並んでいても、机に向かって何を確認し、誰に何を伝える仕事なのかは想像しにくいですよね。工場で製品を作る担当なのか、現場の責任者なのか、事務の仕事なのか。職種名だけで決めつけると、応募先との行き違いも起きやすくなります。
この記事では、計画、材料、工程、進捗、品質上の条件、予定外の変更という六つの観点から、生産管理の仕事を具体化します。中心に置くのは、架空の「製品Aを100個用意する」という小さな例です。数量を確認し、材料の予定をそろえ、ずれが起きたときの連絡まで追っていきましょう。
例に出てくる会社、数量、日付、所要時間は理解のために作ったものです。実際の工場の生産指示や安全手順、在庫計算の代わりには使えません。まずは求人を読むときに、担当範囲と確認したいことを説明できるようになるのが目標です。
生産管理は計画と現場をつなぐ仕事

仕事内容を説明するための概念図です。
「作る予定」を関係者が使える情報にする
生産管理を考える入口は、「何を作るか」を決める人と、「実際に作れるか」を知る人の間に情報の行き来があることです。注文の情報だけでは、材料がそろうか、設備が使えるか、検査や出荷まで間に合うかは分かりません。一方、現場の稼働状況だけを見ても、顧客が必要とする数量や納期は読み取れません。
そこで、製品、数量、期限、手元の在庫、材料の到着予定、工程の進み具合をそろえ、関係部署が同じ前提で相談できる状態を作ります。会社によっては計画の立案や変更の判断まで担当し、別の会社では入力、集計、確認連絡が中心です。「生産管理だから必ず工場全体を動かす」と捉えないことが大切です。
たとえば営業から「金曜までに100個」と連絡が来たときも、すぐ製造担当に100個の製作を頼むとは限りません。出荷に使える完成品があるか、金曜は出荷日なのか到着日なのか、必要な仕様はどれかを確認する余地があります。ここをそろえる作業も、単なる数字の転記ではない仕事の一部として理解できます。
厚生労働省のjob tag「生産・工程管理事務」では、計画や工程に関する事務、材料や納期の調整などが紹介されています。ただし、これは事務職の職業紹介です。各社が「生産管理」と呼ぶ広い職務のすべてを、この一ページだけで判断することはできません。
工程管理・品質管理・生産技術との違い
仕事を区別するときは、名前を丸暗記するより「何について答えを出す役割か」で整理すると分かりやすくなります。次は求人理解のための大まかな整理であり、部署名や分担を一律に定める表ではありません。
| 観点 | 整理するときの問い | 生産管理との接点 |
|---|---|---|
| 生産管理 | 必要な製品を、どの条件と予定で用意するか | 数量、材料、日程、進捗をつなぐ |
| 工程管理 | 作業はどこまで進み、次へ移れるか | 工程ごとの予定と実績を共有する |
| 品質管理 | 定めた品質条件を満たしているか | 判定待ちや不適合が予定へ与える影響を確認する |
| 生産技術 | どの方法・設備・条件で作るか | 新しい製品や工程変更の条件を確認する |
| 現場の作業 | 承認された手順で実際に作業する | 実績や異常、作業上の制約を知らせてもらう |
同じ人が複数の役割を持つ職場もあります。反対に、大きな工場では一つの製品群や一部の工程だけを担当する場合もあるでしょう。求人票に「品質管理も担当」と書いてあれば、検査の補助なのか、記録の集計なのか、判定に関わるのかを分けて質問したいところです。
品質上の判定を待っている品物は、見た目が完成していても自由に出荷できるとは限りません。生産管理の担当者が行うのは、必要な判定や連絡先を確認し、予定への影響を整理することです。担当外の判定を自分の判断で済ませることとは区別します。
「管理」と付いても管理職とは限らない
職種名の「管理」は、部下の評価や人事上の権限を意味するとは限りません。情報を管理する担当者と、納期や費用、人員配置の最終判断をする責任者が分かれていることもあります。未経験向け求人では特に、最初に任される範囲と、判断を上げる相手を確かめましょう。
たとえば「納期調整」という言葉には、予定を電話で確認する、候補日を集める、社内責任者の承認を取る、顧客へ回答する、といった異なる段階が含まれ得ます。全部を新人が担うのか、先輩への報告までなのかで、仕事の進め方も教育の必要性も変わります。
応募前に説明するなら、「工場へ指示する仕事です」だけで終えるより、「注文と製造の条件をそろえ、予定と実績の違いを確認して、必要な判断につなぐ仕事と理解しています」と言ったうえで、その会社の分担を尋ねると具体的です。
何を・いつ・いくつ作るかを整理する

仕事内容を説明するための概念図です。箱や部品のイラストは数量そのものを数える図ではありません。
最初に数量の前提をそろえる
ここからは架空の会社で考えます。製品Aを金曜日に100個出荷する注文が確定しており、その注文に使用できる完成在庫が20個あるとします。仕様違い、他の注文への引当、品質上の保留はなく、20個すべてを今回使えるという単純化した条件です。
この条件なら、追加で必要な完成品は100個から20個を引いた80個です。「注文100個」と「追加生産80個」は、どちらも間違いではありませんが、指しているものが違います。表の見出しを「数量」だけにすると混乱するので、受注数量、使用可能な完成在庫、追加必要数を分けて書きます。
| 確認項目 | 架空の数量 | この例での意味 |
|---|---|---|
| 確定した注文 | 100個 | 金曜日に出荷する製品Aの数 |
| 今回使える完成在庫 | 20個 | 仕様・品質・引当の条件を確認済み |
| 追加で必要な完成品 | 80個 | 100個−20個 |
実際には、作りかけの品物、検査待ち、使用できない品物、他の注文に確保した在庫などが存在することがあります。安全在庫や生産時の損失をどう扱うかも会社の条件によります。そのため「受注から倉庫にある数を引けばよい」という万能の計算式にはしません。
もし倉庫の帳簿に20個あっても、そのうち5個が別の注文向けなら、「今回使える20個」という前提が成立しません。数字だけを書き換える前に、誰が引当を決め、いつの在庫情報を使うのかを確認します。以降の説明では混乱を避けるため、最初に置いた「20個すべて使用可能、追加80個」を維持します。
注文と販売見込みを混ぜない
同じ100個でも、顧客からの確定注文なのか、営業の販売予想なのかで意味が違います。「来月100個売れそう」という情報を、今週中に必ず出荷する注文と同じ欄に入れると、期限や優先順位を誤って理解するおそれがあります。
練習用のメモなら、品名と数量の横に「確定注文」「見込み」「確認待ち」の区分を置いてみましょう。見込みを無視するという意味ではなく、根拠と確からしさを分けるためです。確定していない予定を確定済みのように伝えず、計画へどう反映するかは職場のルールに従います。
注文の変更についても、口頭で聞いた段階、変更依頼を受け取った段階、社内で受け入れを承認した段階を区別すると整理しやすくなります。最新版の日付だけでなく、どの版を基準に計画しているかを残しておくと、後から数量の違いを確認できます。
納期から必要な工程をさかのぼる
製品ができる時刻と、出荷できる時刻は同じとは限りません。製造後に検査、梱包、出荷準備が必要な設定なら、その時間も予定に含める必要があります。金曜日出荷という条件だけで「金曜の終わりまで作ればよい」とは決められません。
架空の確認メモでは、金曜出荷の前に、いつまでに検査へ渡すか、梱包へ渡すかを関係者に確認します。ここで大切なのは、経験のない担当者が所要時間を想像して埋めないことです。「検査の必要時間は品質担当へ確認中」と空欄の理由を残したほうが、不確かな予定を確定扱いするより相談しやすくなります。
設備が空いている時間と、実際に製造へ使える時間も分けます。別製品からの切り替え、点検、清掃、材料待ちなどの扱いは現場の条件次第です。求人で「生産計画作成」とあれば、こうした条件を誰から受け取り、誰が計画を承認するのかも、仕事理解の手がかりになります。
計画は一枚の予定表を作って終わりではない
初めて作る練習表には、品名、必要数量、必要日、担当工程、確認先、確認日時、未確定事項の欄があると便利です。精密な計算式より、どの情報が確かで、何がまだ決まっていないかを読めることを優先しましょう。
たとえば「80個を木曜までに製造」と書けても、材料の到着が未確定なら、その予定は条件付きです。「材料が水曜午前に到着する前提。到着予定は購買担当へ確認中」と添えることで、計画を読む人が前提を確認できます。予定表をきれいに埋めることと、実行可能な予定を共有することは別です。
また、承認済みの計画を変更したときは、古い版を参照している人への連絡も必要になります。変更点を全部赤字にするだけではなく、「製品Aの開始予定を変更。数量80個は変更なし」と、変わったものと変わらないものを分けて説明する練習が役立ちます。
材料と社内外の予定をそろえる

仕事内容を説明するための概念図です。箱や部品のイラストは数量そのものを数える図ではありません。
必要な部品数を、製品数と分けて考える
架空の製品Aには、完成品1個につき部品Bを2個使うとします。追加で作る80個に必要な部品Bは、80×2で160個です。ここでは不良や損失、予備分を考慮しない説明用の設定とし、現実の必要数や発注数を決める計算には使いません。
この160個は「追加生産に使う部品の必要量」です。すでに使える部品在庫があるか、発注済み分があるかを確認する前に、そのまま160個を新規発注するとは限りません。また、単位が箱や袋になっていれば、個数との換算条件も別に確認します。
たとえば見積書や納品予定表に「16箱」とあっても、1箱が何個入りか不明なら160個と同じとは言えません。数字の見た目が近いことより、品番、仕様、単位、数量の対応が重要です。初めての業務では、分からない単位を自分で補わず、確認先を明確にしましょう。
「到着予定」と「使用可能」を区別する
材料の予定を確認するときは、業者が出荷する日、会社へ届く日、受け入れ確認が終わる時点を分けて考えます。水曜日に出荷予定の部品を、水曜朝から使えると扱うことはできません。到着しても、必要な受入手順が済むまでは使用できない場合があります。
練習用の材料メモには、「必要な時点」「到着予定」「予定の確認元」「確認時刻」「未確認の条件」を並べてみましょう。予定の欄には、確定した情報と仮の回答を区別して書きます。担当者が不在で確認できていないなら、前日の情報をそのまま今日確認したようには表示しません。
部品B160個が必要な設定で、到着予定が決まらない場合は、まず製造開始への影響を整理します。そのうえで、購買や調達の担当者に最新情報を確認し、社内で判断する人へ渡します。到着予定が不明なまま「間に合います」と回答してしまうと、後から選べる対応を狭めることにもつながります。
購買担当との境界は「誰が決めるか」で見る
生産管理と購買・調達は関係しますが、同じ仕事とは限りません。生産管理側で必要数量や必要時期を整理し、購買側が取引先との発注や条件確認を担当する分担も考えられます。会社によって兼務する場合があるため、求人票の記載だけでは決めつけないようにします。
この記事で扱う中心は、見積を比べて取引先を選ぶ方法ではありません。「製品A80個を作るために、部品B160個をいつ使える状態にする必要があるか」という生産側の条件を、発注や納入の担当者とそろえることです。価格が安いから必要日を後ろにずらしてよいかなど、別の判断が関わる問題は担当者だけで決めません。
応募時には、「部品の手配」と書かれた業務について、依頼書作成までなのか、注文書発行までなのか、仕入先との交渉も含むのかを質問できます。発注金額の承認や取引先の選定まで行うかどうかで、必要な教育と責任範囲が違うためです。
不足時ほど、代替品を勝手に選ばない
部品Bが足りないと分かっても、似た形の部品を代わりに使ってよいとは限りません。仕様、品質、安全、顧客との約束などの確認が必要なことがあります。生産管理の立場では、代替の可否を判断する担当者と、必要な承認の流れを確認することが先です。
連絡メモでは「代替品で対応できます」と結論を先に書くより、「代替の検討可否を設計・品質の担当へ確認したい。現時点で使用承認なし」と状態を区別します。検討中の選択肢が、いつの間にか実行指示に変わらないようにするためです。
また、到着予定が変わった場合は、材料表だけ直して終わりにしません。製造の開始、検査への受け渡し、出荷の予定など、影響を受ける箇所を関係者と確認します。すべてを一人で判断することではなく、「どの情報を誰に渡すべきか」を見つける役割として捉えると、仕事の輪郭が見えてきます。
予定と実績のずれを見つけて連絡する

仕事内容を説明するための概念図です。箱や部品のイラストは数量そのものを数える図ではありません。
例1:予定より少ない数しか完成していない
ここでは、追加80個のうち、ある時点までに40個を完成させる予定だったのに、確認できた完成実績が30個だったとします。架空例での差は10個です。ただし、10個の差があるという事実だけで、最終納期が必ず遅れる、担当者の作業が遅い、という結論にはなりません。
まず、予定と実績が同じ時点・同じ状態を指しているかを確認します。予定は製造完了、実績は検査合格数という違いがあれば、単純な比較になりません。実績の入力が更新されていない可能性もあるため、確認時刻と情報元をそろえます。
状態を合わせたうえで差があれば、原因は確定したことと調査中のことを分けます。「14時時点の製造完了30個を確認。予定40個との差10個。原因と残りの見通しは現場責任者へ確認中」と書けば、事実と未確認事項を読み分けられます。
この時点で「残業すれば埋まる」と決めたり、検査を省く前提で予定を組み直したりはしません。担当工程の責任者に実行可能な見通しを確認し、承認が必要な変更は判断者につなぎます。数量差を見つけることと、対応を決定することは別の段階です。
例2:必要な材料の一部が届かない
部品B160個を使う予定に対し、使用できる状態で受け取れたのが120個、残り40個の到着が未確定という架空の場面を考えます。単純な数量計算だけなら120÷2=60個分ですが、「60個を先に作れば解決」とは断定できません。
分割して作れる工程なのか、他の材料はそろっているか、途中で切り替える負担はどうか、分納が認められる注文なのかなど、別の条件があります。ここでも、生産管理が独断で指示を出すのではなく、条件を確認したうえで選択肢を整理します。
伝えるときは「部品が足りません」で止めず、必要160個、使用可能120個、不足40個、残りの到着は確認中、という形にします。数の関係が読めれば、購買担当や製造責任者も自分の担当範囲で確認を進めやすくなります。
追加連絡には、次にいつ確認するかも添えます。「納入担当からの回答待ち」だけでは、誰が追うのか分からなくなりやすいため、「購買担当へ確認依頼済み。15時に回答状況を再確認」と、自分が把握する行動を具体的に残す練習をしてみましょう。
例3:注文の数量や日付が変わった
注文変更の場面では、以前の100個という条件と、新しい依頼を同時に管理する必要が出てきます。たとえば営業から「出荷日を一日前にしたいと相談があった」と聞いても、会社として受け入れた変更なのか、まだ可能性を調べる段階なのかで扱いが違います。
元の注文書、変更依頼、承認状況を確認し、決まるまでは「変更相談中」として扱います。依頼を受けたことと、新しい納期を約束したことを混同しないようにします。変更後の数値で古い計画を無言で上書きすると、どの約束を基準に動いているか分からなくなるためです。
影響を整理する際は、製造だけでなく、材料、検査、梱包、出荷、他の注文との関係も確認対象になります。ただし全部の詳細を自分で解決しようとせず、各担当者から判断に必要な情報を集め、優先順位を決める責任者へ渡します。
変更が承認された後は、関係者へ新しい版を伝え、旧版を参照していないか確かめます。「変更したので見てください」より、「製品Aの出荷予定日だけ変更、追加必要数80個は変更なし」のように差分を示すと、読み手が必要な確認をしやすくなります。
報告メモは事実・影響・判断待ちを分ける
三つの例に共通するのは、問題の大きさを感覚だけで表現しないことです。次の項目を短くそろえると、分からないことを分からないまま共有できます。これは架空の練習用であり、職場に決まった報告形式があればそちらを優先します。
- 対象:製品A、該当する注文や工程。
- 確認済みの事実:数量、状態、確認時刻、情報元。
- 未確定のこと:原因、残りの予定、承認の有無。
- 影響:どの予定に影響する可能性があるか。
- 選択肢と条件:検討できる案と、確認が必要な前提。
- 判断者と次の確認:誰へ相談し、いつ状況を確かめるか。
報告の目的は、きれいな説明を完成させることだけではありません。必要な人が適切な時点で判断できるようにすることです。原因が全部分かるまで知らせないより、事実を限定して早めに共有する場面もあるでしょう。どの程度の変化で報告するか、誰へ連絡するかは、入社後に職場の基準を教わります。
未経験から身につける見方と技能

仕事内容を説明するための概念図です。
数字より先に、単位と時点を読む
未経験からの準備として取り組みやすいのは、複雑な生産計画を作ることより、同じ数字が何を表しているかを確かめる練習です。100個、100箱、100組は同じではありません。「完了数」も、製造が終わった数、検査を通った数、出荷した数では意味が異なります。
日付についても、入力日、作業日、出荷予定日、顧客の希望到着日を分けます。情報が新しく見えても、更新されたのが備考欄だけで、数量の確認は前日という可能性もあります。表の最終更新時刻と、個々の実績を観測した時刻を同じものとして扱わないようにしましょう。
練習では、架空データの各列に「この数字の単位」「いつの状態か」「誰から得たか」を書き添えてみます。計算が合っていても前提が違えば比較にならない、と気付けることが重要です。
架空の進捗表で違和感を見つける
次の表には、意図的に確認すべき点を入れてあります。実在の工場の記録ではありません。すぐ正しい数字へ直すのではなく、何を質問するかを考えてみてください。
| 行 | 項目 | 記録されている内容 |
|---|---|---|
| 1 | 製品Aの追加必要数 | 80個 |
| 2 | 製造完了実績 | 30個、14時確認 |
| 3 | 残り必要数 | 60個 |
| 4 | 部品Bの必要量 | 160箱 |
| 5 | 予定との比較 | 15時の予定40個と比較 |
| 6 | 材料の到着 | 水曜到着予定、回答確認日が空欄 |
まず、80個の追加必要数に対して30個が同じ対象の完成実績なら、単純な残りは50個です。記録の60個が違う対象を含むのか、入力前の数字なのかを確認します。この表だけで、30個と60個のどちらを修正すべきかを断定しないこともポイントです。
次に部品Bは、この例では1製品に2個使うので、必要量は160個と設定していました。「160箱」へ単位が変わっています。箱入り数や換算の根拠がないため、個と箱をそのまま同じ数字で扱うことはできません。
さらに、14時の実績と15時の予定を比較しても、同時点の差とは言えません。到着予定の回答確認日が空欄なら、その予定が最新かも判断できません。数式の修正だけでなく、状態と時刻の対応を読む練習になります。
表計算は、判断材料を読みやすくするために使う
表計算ソフトでは、入力と集計を分ける、見出しに単位を入れる、日付の形式をそろえる、並べ替えて確認する、といった基本から練習できます。特定の製品名や難しい機能を覚えれば採用される、という話ではありません。応募先がどのツールを使うかも確認が必要です。
練習用の表には架空のデータを使い、会社の機密情報や顧客情報を持ち出して練習しないようにします。計算欄を作ったら、今回の100−20=80、80×2=160のように、手でも確認できる小さな数字で結果を確かめるとよいでしょう。
見栄えを整えるだけでなく、未確認の欄を空欄にするのか「確認中」と書くのか、更新した人をどこに記すのかなど、読み手が迷わない工夫も考えます。自動計算していても、入力の単位や対象が違えば正しい判断につながりません。
質問と用語メモを、次の確認につなげる
現場の専門用語を一度に覚える必要はありません。知らない言葉が出たら、一般的な意味だけでなく、「この職場では何を指すか」を確認する姿勢が役立ちます。同じ「完了」でも、工程や帳票によって範囲が異なるかもしれません。
質問は「よく分かりません」だけでなく、「この実績は製造完了数ですか、検査合格数ですか」「材料の到着予定は誰が更新しますか」のように対象を絞ると、回答を記録しやすくなります。教わった内容は、確認した日、対象の工程、次に迷ったときの相談先と一緒にメモします。
職種全体を調べる手順から整理したい場合は、job tagで仕事内容と必要な準備を一枚にまとめる方法も参考になります。職業紹介で得た一般的な情報と、応募先で確認した内容を別々に書くと、調べたつもりで個別条件を見落とすのを防ぎやすくなります。
求人ごとの担当範囲と教育体制を確かめる

仕事内容を説明するための概念図です。
同じ職種名でも、入口の仕事は違う
求人を比べるときは、「生産管理」という名前の一致だけで同じ仕事内容だと判断しないようにします。扱う製品、受注してから作るのか見込みで作るのか、担当する工程、工場との距離、社内外の調整相手などを確認すると、仕事の違いが具体的になります。
計画を自分で立案する仕事と、決まった計画に沿って実績を入力する仕事では、最初に必要な知識も違います。「未経験可」とあっても、誰が教えるか、何から担当するか、判断に迷った場合の相談先まで同じとは限りません。
企業の具体例として、日立の生産管理の職種紹介には、計画や進捗、部門間の調整に関わる役割が示されています。これは同社の紹介例であり、すべての会社の生産管理求人が同じ範囲を担当するという意味ではありません。
面接では、最初の三か月を具体的に尋ねる
教育体制を知りたいときは、「研修はありますか」だけでなく、「入社後に最初に扱う帳票や担当業務は何ですか」「計画変更の判断は、誰の確認を受けますか」と質問してみましょう。回答が具体的なら、自分に足りない準備も考えやすくなります。
工場へ行く必要があるか、事務所と現場を行き来するか、勤務時間やシフトにどう関わるかも確認対象です。職種名だけで、日中のデスクワークのみ、身体的な負担が少ない、残業が少ないなどとは決められません。
また、材料の手配や納期連絡を兼ねる場合は、社外との連絡を最初から担当するのか、先輩の確認を受けるのかを聞けます。質問の狙いは責任を避けることではなく、仕事を覚える順序と、任される範囲を正確に理解することです。
二つの求人を同じ項目で比べる
次は、自分で書き込むための比較メモです。会社名や条件を仮に埋めた実例ではなく、実際の求人票と面接回答を整理するための項目例として使ってください。分からない欄は推測で埋めず「未確認」とします。
| 比較項目 | 求人票から写すこと | 面接などで確認したいこと |
|---|---|---|
| 製品・生産の方式 | 扱う製品、受注・見込みの記載 | 担当する製品群と計画の期間 |
| 主な業務 | 計画作成、入力、進捗確認などの原記載 | 最初に任される仕事と割合 |
| 購買・品質との分担 | 兼務や連携の記載 | 自分で判断する範囲、承認者 |
| 勤務の条件 | 勤務地、時間、シフトの原記載 | 工場への移動、担当時間帯 |
| 教育と相談先 | 研修やOJTの記載 | 指導者、確認方法、独り立ちの基準 |
| 使用する道具 | ソフトや帳票の記載 | 入社前に必要な技能と入社後に学べる技能 |
給与についても、「生産職」など広い分類の統計を、そのまま生産管理の事務担当の給与として扱わないことが大切です。職務範囲や雇用条件が違うため、この記事では一律の年収目安を置いていません。応募する求人の賃金、手当、勤務条件を原記載で確認し、不明点を質問します。
条件を並べた後は、求人票の原記載・質問・回答を分けて比較する方法を使うと、「書かれていること」と「自分の予想」を混ぜずに整理できます。よさそうな言葉を集めるより、まだ答えが出ていない条件を見つけるための比較にしましょう。
自分の経験は、仕事の言葉へ具体的に置き換える
未経験でも、過去に予定を整理した、数の違いを確認した、変更内容を相手へ伝えた経験があれば、その事実を説明する材料になります。ただし、それだけで生産管理の実務経験があるとは言い換えません。「何の情報を扱い、何を確認し、誰に伝えたか」を自分の実際の経験の範囲でまとめます。
たとえば在庫を扱った経験があるなら、製造計画を立てたことにせず、入出庫の数を照合した、差が出たら責任者へ確認した、と具体化します。経験の大きさを盛るより、前提を確認して行動できることを説明するほうが、応募先との会話を進めやすくなります。
生産管理の仕事内容を知る第一歩は、すべての工程を一人で動かす姿を想像することではありません。必要な数と日付をそろえ、材料と現場の条件を確認し、ずれを見つけたら判断できる人へつなぐ。その流れを理解したうえで、応募先ではどの部分を担当するのか確かめていきましょう。
まずは気になる求人を一つ選び、上の比較メモに書ける部分だけ記入してみてください。空欄は準備不足の証拠ではなく、次に確認する質問になります。仕事内容と教育の具体像が見えてから、自分が取り組みたい仕事かどうかを判断していけば大丈夫です。