脱サラで居酒屋を開くには?席割り・メニュー・平日の収支から準備
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こんにちは。『脱会社員』脱サラを応援し続けるブログ、運営者の『なかびー』です。
脱サラして居酒屋を開きたい。好きな料理を出し、気の合うお客さんに囲まれて働けたらと思う一方で、店を借りた後に本当に生活が成り立つのか、不安もありますよね。居酒屋を考えるときは、料理の腕やお酒の知識だけでなく、誰が何人で来て、どれほど滞在し、何を注文するのかまで組み立てる必要があります。席が埋まった写真だけでは、仕込みの負担や翌月の支払いは見えません。
この記事では、小さな居酒屋の独立開業を検討する人に向けて、客層、席割り、メニューと在庫、平日の収支、営業条件、試行の順に整理します。資金相場を一つ示して終わるのではなく、自分の候補物件と働き方を当てはめて「契約してよいか」「何を減らすか」「今は延期すべきか」を判断するための準備を扱います。
売上計画は席数だけで作らず、組数・滞在・注文内容から考えます。許認可や物件条件は契約前に相談し、初期投資とは別に運転資金と家計を確保。満席の日ではなく、客数が少ない曜日でも支払いを続けられる設計を目指しましょう。
以下の店、客数、金額、日程は考え方を説明する架空の例です。実在店舗の実績や全国平均ではなく、利益や融資、許可取得を保証するものでもありません。制度の一般的な説明と、個別の営業計画に必要な確認を分けています。最終判断は、出店先の保健所、警察署、消防、税務署などへ実際の計画を示して行ってください。
脱サラで居酒屋を開く前に、選ばれる場面を一つ決める

「自分が好きな店」と「お客さんが使う店」を分ける
最初に決めたいのは、内装の色ではなく来店の場面です。仕事帰りに一人で短時間利用するのか、二人で食事をしながら話すのか、週末に友人四人で集まるのか。同じ居酒屋でも、必要な席、音量、料理の量、会計の分かりやすさが変わります。自分が落ち着ける場所を作ることは出発点になりますが、その好みと近隣の人が支払ってでも利用したい理由が重なるかを確かめましょう。
たとえば「会社帰りの二人が、予約なしでも食事と会話を楽しめる小さな店」という仮説なら、二人席の使いやすさ、最初の料理が出るまでの時間、飲まない人の選択肢が重要です。「大人数で長く飲む場」なら、予約管理やまとまった料理の提供、席の組み替えが課題になります。どちらにも対応したい気持ちから始めると、厨房もメニューも広がり、開業時の資金と人手を超えやすくなります。
商圏調査は通行量ではなく、利用の条件を見る
駅前に人が多いことと、その店に入る人が多いことは別です。候補地を平日と週末、想定する開店直後と混雑時、閉店近くに観察し、人の流れや近隣店の入り方を記録します。店の中を無断撮影したり個人を追跡したりせず、公開されているメニュー、営業時間、予約の案内、自分が通常の客として利用して分かった範囲を材料にします。一度の雨の日を、その地域の平均と決めつけないことも大切です。
競合の価格が同じでも、料理の量、席料、利用時間、駅からの道、予約の取りやすさは違います。安さだけで比較すると、必要な接客や食材の質まで削る判断になりがちです。「初めてでも総額を想像しやすい」「食事中心でも入りやすい」「少人数で予約しやすい」など、運営できる範囲の差を探します。まだ確認していない需要は、確定事項ではなく仮説としてメモに残してください。
※表は横にスクロールできます。
| 調べる場面 | 記録すること | 判断への使い方 |
|---|---|---|
| 平日の早い時間 | 一人・二人・団体の利用傾向、食事需要 | 最初の客層と料理量を絞る |
| 週末の混雑時間 | 予約の有無、待ち方、席の使い方 | 受けられる組数を考える |
| 閉店前後 | 帰宅手段、周辺環境、片付け時間 | 無理のない営業時間を考える |
| 初めての来店 | 入口から分かる価格と注文条件 | 来店前の不安を減らす |
会社を辞める判断を、物件の勢いに合わせない
良さそうな物件が出ると、今決めなければ逃すと感じるかもしれません。しかし、退職と契約と工事を一度に進めるほど、未確認の条件を後から変える費用が大きくなります。仕事を続けながら調査できる部分、休暇を使って確認する部分、開業準備に専念しなければ進まない部分を分けます。家族の手伝いを当然の労働力として計画せず、時間、役割、報酬、休みについて本人と具体的に合意しましょう。
未経験なら、可能な範囲で飲食店の実務を学び、接客、仕込み、清掃、発注、締め作業まで知ることが役立ちます。ただし勤務先の就業規則や守秘義務、他店のレシピや顧客情報の扱いを守る必要があります。他店で忙しい時間を経験したことと、自分の店の経営を検証したことも同じではありません。経験を増やす目的は、成功を確信するためではなく、自分の計画に足りない作業を発見するためです。
席数・組数・滞在時間を分けて、受け入れられる客数を考える

空席があっても、組み合わせで入れないことがある
仮にカウンター四席と二人用テーブル四卓、合計十二席の店を考えてみます。十二席あるから毎時間十二人入れる、と計算するのは危険です。四人組を入れるために二卓をつなぐと、他の二人組を受けにくくなる場合があります。一人客に二人卓を案内することもあるでしょう。席の総数に加えて、どんな人数の組を、どこへ案内できるかを平面図で確認する必要があります。
カウンターを一席ずつ埋めれば効率がよいとは限りません。荷物、配膳、通路、隣との距離、出入りのしやすさによって居心地が変わります。席数を増やした結果、料理を運ぶたびに人がぶつかるなら、接客にも安全にも負担がかかります。避難や衛生、設備の条件を満たしたうえで、店主とスタッフが無理なく動ける席配置を優先してください。図面上の席数は、実運営の上限を保証しません。
滞在時間は、急いで帰して回転を上げる数字ではない
居酒屋は、食事と会話を楽しむ時間そのものが価値になることがあります。仮に営業時間が五時間で平均滞在が二時間だとしても、単純に二・五回転するとは限りません。来店が特定の時間に集中し、退店後に片付けや再案内の時間が必要だからです。早い時間と遅い時間の二つの枠に分け、何組が入るか、どの席が空くか、厨房の注文が重なるかを仮に並べてみましょう。
時間制を設けるなら、予約時や入店前に分かる形で条件を示す必要があります。後から短い利用時間を告げると、店の都合を押しつける印象になります。長居をすべて問題とするのではなく、その利用目的に合った価格と席の設計になっているかを見直します。客単価を上げるために飲酒量を増やさせる発想ではなく、料理、ノンアルコール飲料、快適な時間を含めた価値を考えましょう。
予約を受ける場合は、人数だけでなく来店予定時刻、連絡方法、席の希望、変更時の扱いを整理します。ただし必要以上の個人情報を集めず、誰が確認できるか、いつまで保管するかも決めます。予約が重なったときに、紙と予約サービスの両方へ別々に記入すると、更新漏れが起きることがあります。予約を確定する場所を一つ決め、変更があった場合にどこを直すかを全員でそろえておきましょう。キャンセル条件を設けるなら、金額や期限を後から変えず、契約条件として適切かを確認したうえで事前に伝えます。
また、予約のない人をどこまで受けるかも当日に悩まないようにします。予約客の到着直前に席を埋めてしまうと、案内の約束を守れなくなる場合があります。空いている席をすべて販売可能と考えず、予約、片付け、故障などで使えない席を分けます。紙の見取り図でも、現在利用中、次の予約あり、案内可能という状態を区別すれば、引継ぎの誤りを減らせます。これは売上を増やす保証ではなく、受けた約束を守るための運営準備です。
客数を決める三つの上限を同時に確認する
受け入れられる客数は、席の上限、厨房の上限、接客の上限のうち、いちばん厳しい条件に影響されます。席が空いていても、調理と会計が重なれば案内を待ってもらう必要があります。少人数運営では、最初の飲み物、追加注文、料理提供、電話、会計が同時に起きる場面を想定してください。平均的にこなせる量より、重なった瞬間に安全と品質を保てるかが重要です。
- 席の上限:人数別に案内できる組数、通路、荷物、片付けの時間を確認する。
- 厨房の上限:同時に火を使う料理、盛り付け、洗い物、冷蔵設備の容量を確認する。
- 接客の上限:注文、提供、説明、会計、予約連絡を誰が担当するか確認する。
営業前の練習では、友人が順番に注文するだけでなく、複数卓から同じ時間に注文が入る状況を作ります。これは架空の模擬営業であり、実際の需要を証明するものではありません。注文から提供までの時間、手が止まった原因、料理の置き場所、聞き間違いを記録します。遅れた人を責めるのではなく、メニューや作業配置を変えれば改善できるかを確かめます。
その結果、十二席を一度に受けるのが難しいなら、予約枠を分ける、開業直後は受け入れ席を少なくする、注文の説明を簡潔にするなどの方法があります。人を増やす場合も、採用できる前提だけで計画せず、教育時間と人件費を含めて見直します。売上目標から逆算した人数を、現場へ無理に押し込まないことが、長く続けるための準備です。
メニューは増やす前に、仕込み・在庫・追加注文の流れを整える

看板料理を軸に、材料と作業がつながるかを見る
最初から何でもある店にすると、仕入れる食材、保存場所、調理工程、説明事項が増えます。売れない料理のために材料を持ち続けると、廃棄だけでなく確認の手間も増えます。まずは店を選ぶ理由になる料理を決め、その周辺に無理なく提供できる品を組み合わせます。同じ食材を使う場合も、保存方法や加熱、アレルギーへの対応が異なることがあるため、単に使い回せばよいとは考えないでください。
一品ごとに、材料、仕入れ単位、仕込み時間、提供時の作業、保存条件、売れなかった場合の扱いを記録します。原価だけ安くても、提供のたびに長い作業が必要なら、ピーク時の他の注文を止めるかもしれません。逆に、手間の少ない料理だけでは店の魅力が伝わらない場合もあります。看板料理に時間を使うため、その他の品の作業を整理するという考え方が役立ちます。
※表は横にスクロールできます。
| 確認項目 | 記入する例の種類 | 見直すポイント |
|---|---|---|
| 食材 | 仕入れ単位、納期、保管場所 | 少量仕入れが可能か |
| 仕込み | 営業前に必要な工程と時間 | 一日に作りすぎていないか |
| 提供 | 加熱、盛り付け、説明 | 同時注文でも品質を守れるか |
| 売れ残り | 安全に扱える範囲と廃棄記録 | 量や品数を減らすべきか |
追加注文を見込む前に、最初の注文を具体化する
居酒屋の客単価は、一品の価格だけでは決まりません。最初に何を頼み、その後どんな料理や飲み物が追加されるのかで変わります。ただし「一人三杯は飲むはず」のような希望を、確実な売上にしてはいけません。食事中心の人や飲酒しない人もいるため、複数の注文パターンで売上と材料費を計算します。売りたい組み合わせと、実際に選ばれる組み合わせの違いを営業後に確認しましょう。
仮に一人三千五百円の利用を想定するなら、その金額に含まれる料理、飲み物、席料などを具体的に並べます。客に見える価格と内部の売上計画で税込・税抜の基準が混ざらないようにします。実際の税務処理は自分の事業条件に合わせて確認が必要です。ここで大切なのは、高い客単価を表に置くことではなく、その内容をお客さんが納得して選べるかということです。
おすすめを伝える際も、売り切りたい都合とお客さんの希望を混同しないようにします。量、味、調理にかかる時間を簡潔に説明し、選ぶための材料を渡します。提供が遅れそうなときは注文前に伝え、注文を受けてから厨房の都合で一方的に変更しない運用を用意しましょう。
発注は「なくなる不安」と「残る損失」を同じ表で扱う
品切れを恐れて多く仕入れると、現金が在庫へ変わります。在庫がある間も、家賃や人件費の支払いは止まりません。曜日別に売れた数、残った数、仕込み量を記録し、次回の発注を修正します。天候や予約、近隣イベントなど特別な条件がある日は、その事情も残してください。忙しかった一日だけを基準に翌週の仕込みを増やすと、需要の少ない日に廃棄が膨らむことがあります。
飲料も、銘柄を増やすほどボトルやケースの保管と資金負担が増えます。店の客層に必要な選択肢と、店主の趣味として置きたいものを分けます。ノンアルコールや食事だけの利用にも対応するなら、その仕入れと提供方法も同じように検討します。仕入れ先の欠品、最低注文量、配達日、支払日、返品の条件は、口頭の印象だけでなく確認できる記録にしておくと判断しやすくなります。
J-Net21の居酒屋開業ガイドは、仕事をホール、キッチン、運営管理に分け、運営管理に在庫管理や発注などを挙げています。この記事ではその区分を参考に、料理を作る時間以外も計画へ入れています。同ガイドには過去時点の市場情報やモデルが含まれるため、その数値を現在の候補地の需要や自店の必要資金としてそのまま使うことはしません。
満席の日ではなく、平日の客数と資金残高で収支を点検する

客単価・変動費・固定費を同じ条件で計算する
ここからは仕組みを理解するための架空計算です。営業日を月二十二日、客単価を三千五百円、一人増えるごとの材料や決済などの変動費を千三百円、月の固定費を六十万円と仮定します。固定費には仮の家賃や人件費などをまとめていますが、現実の費目を網羅した額ではありません。税や借入返済、店主の家計、設備更新などは別途点検が必要です。
この仮定では、一人分の売上から変動費を引いた残りは二千二百円です。月の客数に二千二百円を掛け、固定費六十万円を引くと、比較用の差額が出ます。これは手取りや最終利益ではありません。固定費の中身と変動費の含め方を変えると結果も変わるので、実際に使う際は見積書と運営方法に合わせて置き換えてください。
※表は横にスクロールできます。
| 一日平均客数の仮定 | 月客数 | 月売上 | 変動費控除後 | 固定費控除後の比較差額 |
|---|---|---|---|---|
| 10人 | 220人 | 770,000円 | 484,000円 | −116,000円 |
| 14人 | 308人 | 1,078,000円 | 677,600円 | 77,600円 |
| 18人 | 396人 | 1,386,000円 | 871,200円 | 271,200円 |
この条件だけで固定費をまかなう人数は、六十万円を二千二百円で割って切り上げた月二百七十三人です。二十二営業日で割れば一日平均約十二・四人ですが、実際の人数と日ごとの波を考えて計画します。これを「十三人来れば生活できる」と読むのは誤りです。借入返済や店主の生活、税など、まだ計算へ入っていない支払いを加えた資金計画が必要だからです。
週末の好調が、平日の弱さを隠していないか
一日平均だけでなく、平日と週末を分けて考えます。架空の例で、週末に多く来店しても、平日の数日が極端に少なければ仕込みや人員配置を変える必要があります。曜日別に売上、材料、働いた時間を記録し、開けている時間を延ばすことが本当に改善になるか確認します。単に営業時間を長くすれば、光熱費や人件費、店主の疲労も増えることがあります。
たとえば月三百八人という同じ客数でも、毎日十四人ずつ来る店と、一部の日に集中する店では必要な体制が違います。集中日に対応する人員を増やすなら、先ほどの固定費六十万円という仮定も変わります。売上の計算だけを好調な条件へ変え、費用は小規模のまま残さないようにしてください。席数を増やす場合も、内装費だけでなく、清掃、備品、提供能力まで連動して考えます。
値上がりと客数減少を、別々に試す
先ほどの月三百八人のケースで、一人あたりの変動費が百円増えると、月の差額は三万八百円減ります。比較差額七万七千六百円は四万六千八百円になります。仕入れ価格の変化が小さく見えても、月全体では影響が出ます。仕入れ先を変える際は価格だけでなく品質、納期、保存、最低注文量も確認します。安さのために安全や約束した料理の内容を損なわないことが前提です。
開業時の資金表には、内装や厨房機器だけでなく、開業までの家賃、初回仕入れ、広告や案内、予備の修繕費、営業開始後の資金を分けて書きます。補助金や融資は、申請した時点で使える現金とは限りません。入金予定が確定していないものは未確定の欄へ置きます。税や会計の扱いを一人で判断せず、必要に応じて専門家へ相談し、事業の財布と家計を混ぜないようにしましょう。
支払日も重要です。売上が立っても入金まで時間がある決済と、先に支払う仕入れや家賃が重なることがあります。月末残高だけでなく、支払いが集中する週に現金が足りるかを確認します。資金が一定額を下回ったら設備追加を止める、営業時間や品数を見直す、相談するなど、残高に応じた行動を事前に決めると、忙しい中でも判断しやすくなります。
物件契約の前に、許可・営業時間・酒類販売の条件を確認する

飲食店だから一つの手続きで全部済むとは考えない
居酒屋の計画では、食品を扱う営業、深夜の酒類提供、火や設備、建物の使い方など、相談先と確認内容が分かれます。営業許可が必要な範囲や設備条件は、扱う食品、調理、販売方法、自治体などによって個別確認が必要です。既に飲食店だった居抜き物件でも、自分の営業内容でそのまま使えると決めつけず、図面、設備、営業時間、メニュー案を持って相談します。
物件の契約と工事発注は、後から条件が分かるほど変更負担が大きくなります。貸主の承諾、排気や排水、電力、ガス、騒音や臭い、設備の所有者と修理責任を確認してください。前の店の許可や営業実績を、自分の許可取得の保証にしないことが大切です。専門家や所轄への相談で未解決の点が残るなら、契約を急ぐ理由より、その不確実性を優先して評価します。
深夜営業は、時間だけで自己判断しない
警視庁は、深夜における酒類提供飲食店営業について、営業開始の届出書や営業方法の様式を公開しています。ここでは、深夜営業を考える際に警察への確認事項があることを押さえます。具体的な対象、例外、地域、構造、提供するサービスによって判断が変わる可能性があるため、「料理も出すから不要」「小さい店だから不要」と自分だけで決めないでください。
接客の内容、照明、客室の区画、音楽や催しなども、予定する営業の説明に含めます。店の名称が居酒屋であることだけでは、どの制度に該当するかは決まりません。警視庁の案内は東京都の情報です。別の地域で開業する場合は、その地域の警察へ確認してください。営業を始めてから時間やサービスを変える場合も、当初の確認内容のままでよいか改めて相談します。
店内提供と、持ち帰り用のお酒の販売を区別する
国税庁の酒税法解釈通達では、酒場などが、その営業場以外で飲まれることを承知して酒類を消費者へ継続して販売する場合には、酒類販売業免許が必要とされています。店内で料理と一緒に出すことと、持ち帰り用の酒を売ることを同じ扱いにしないための重要な区別です。通信販売など別の売り方も含め、実際に行う方法を税務署へ示して確認しましょう。
この説明は、個別の免許の要否や取得可否を判断するものではありません。店内提供を予定していた店が、売上補填のために急に瓶のお酒を持ち帰り販売するなど、営業方法を変える場面で確認を省かないことが大切です。食品の持ち帰りも、酒類とは別に食品衛生上の条件が関係します。新しい販売方法を思いついたら、販売開始前に必要な相談を追加してください。
物件の図面、設備の一覧、営業時間、料理と飲料の案、店内と持ち帰りの区別、接客や催しの内容。相談日と担当窓口、確認できたこと、未決の条件を記録し、別の物件へ変わったときに使い回さないようにします。
衛生管理についても、計画や記録を営業後に考えるのではなく、仕入れ、保存、調理、清掃まで日々実行できる形へ準備します。温度や保存期間などを一般記事から一律に決めず、扱う食品と工程に合った公的な手引きや保健所の助言を確認します。スタッフを雇う場合は、労働条件、安全、休憩、教育なども必要です。家族経営という名前で、働く人の負担を見えなくしないようにしましょう。
小さく試して、開業・修正・延期の条件を決める

初めての人が、注文前に条件を理解できるか
居酒屋の魅力は常連との関係にもありますが、新しい人が入りにくい店では客層が広がりにくくなります。入口やメニューで、料理と飲料の価格、席料やお通しの扱い、利用時間、注文条件、支払方法などを分かりやすく伝えます。実際に採用する条件を、予約サイトと店頭と口頭説明でそろえてください。後から意外な費用が分かる状態を、接客の慣習だけで解決しようとしないことが重要です。
飲まない人や少量しか食べない人にとって、何を頼めるかも確認します。アレルギーや食事上の要望へ対応できる範囲は、厨房の実態に合わせて説明し、できないことを安請け合いしません。メニューの写真と実際の内容が大きく違わないか、品切れ時の案内が分かるかも点検します。店の方針を明確にすることは、お客さんを選別するためではなく、双方の行き違いを減らすためです。
試行では売上だけでなく、続けられる働き方を測る
必要な許可や契約条件を満たした範囲で試行する機会を設けるなら、来店者の感想だけでなく、仕込み開始から片付け終了までの作業を記録します。間借りやイベントであっても、場所を借りれば自由に販売できるとは限りません。営業主体、食品の扱い、設備、責任分担を事前に確認してください。知人だけの試行は通常営業と条件が違うため、売上や評価をそのまま本番へ外挿しないようにします。
料理が好評でも、毎回店主が睡眠を削って成立しているなら、計画の修正が必要です。営業日以外にも、買い出し、発注、経理、清掃、メニュー調整、採用などの仕事があります。休業日をすべて準備日にしてしまうと、休む日がなくなります。定休日、事務作業の日、完全に休む時間を分け、急な体調不良や家族の事情が起きた場合の連絡と休業の判断も用意します。
※表は横にスクロールできます。
| 判断 | 確認する条件 | 次の行動 |
|---|---|---|
| 開業へ進む | 客層・提供量・資金・必要な相談の結果がそろう | 条件を記録し、契約と日程を確定する |
| 規模を修正する | 需要は見込めても厨房や人員が追いつかない | 席数・品数・予約枠を減らして再計算する |
| 延期する | 許可や設備、資金の不確実性が大きい | 未決事項を解消し、契約を急がない |
| 別の形を検討する | 固定店舗の負担と希望の暮らしが合わない | 許可を確認した別形態や就業継続を比較する |
最初の行動を、調べる・試す・決めるに分ける
今日できることは、物件の申込みより先に、誰が何人で来る店かを一文にすることです。次に、候補地域と時間帯を決め、実際の利用場面を調べます。その結果をもとに、席配置、最初のメニュー、仮の客単価、作業量を作ります。未確認の数字には印を付け、確認できたことと希望を同じ表に混ぜないでください。家計を含めた資金計画と、所轄への相談を並行して進めると、後戻りの大きい判断を減らせます。
固定店舗以外の飲食の始め方と比較したい場合は、キッチンカー開業の準備をまとめた記事も参考になります。ただし別の営業形態なら負担が消えるわけではありません。出店先、設備、許可、移動、保管など、固定店舗とは違う条件を比較するために読み分けてください。この記事の居酒屋の席割りや滞在の計算を、そのまま別業態へ当てはめないようにしましょう。
脱サラで居酒屋を開く準備は、理想を否定する作業ではありません。大切にしたい料理や空間を守るために、受けられる組数、作れる量、払える費用、休める時間を明らかにする作業です。数字が合わないときに規模を変えたり延期したりする判断も、開業準備の成果です。まずは一つの来店場面と一週間の運営を具体化し、その店を無理なく続けられる条件を確認していきましょう。
参考にした一次情報と確認時点
- 中小機構 J-Net21「居酒屋」:2024年8月のガイド。仕事の区分を参照し、過去の市場・費用モデルは自店の現行値として採用していません。
- 警視庁「深夜における酒類提供飲食店営業」:2025年8月更新の様式案内。東京都以外は各地域の窓口を確認してください。
- 国税庁「第9条 酒類の販売業免許」:第1項関係7の店外飲用を前提とする継続販売の区別を参照。
資料は2026年10月22日(日本時間)に確認しました。営業内容や地域により必要な手続きは異なり、変更される場合があります。本文は一般的な準備の整理であり、個別の法務・税務・許認可判断を代行するものではありません。