業務フローの作り方|修正依頼の受付を担当・分岐・待ちで図にする
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こんにちは。『脱会社員』脱サラを応援し続けるブログ、運営者の『なかびー』です。
業務フローの作り方で迷いやすいのは、四角や矢印の選び方よりも、「この仕事を次に持つのは誰か」「返事が来ない間はどこに置くか」という部分です。作業名を順番に並べただけでは、担当の境目や、条件がそろわない場合の行き先が見えないことがあります。
まず一つの業務を選び、担当別に作業を置き、判断の出口と待ち状態を加え、入口から複数の経路をたどって確かめましょう。この記事では、修正依頼の受付を題材に、依頼者・窓口・制作担当の3役で図を組み立てます。紙や付箋で考えた内容を、普段使っている作図環境へ移せる順序です。
事務代行や制作補助を副業として考える人にとっても、担当者の説明を聞き取り、曖昧な点を質問として残し、仕事の受け渡しを図にする練習になります。特定の作図ソフトの操作習得、システム開発、法的な検収手続きは本稿の対象に含めません。
以下の仕事、役割、依頼内容、記入例はすべて独自に作った架空の教材です。実在の顧客の業務を観察した事例や、運営者の受注実績ではありません。例の流れをそのまま職場の規程にせず、関係者が確認した取り決めへ置き換えてください。
この図でいう「完了」の範囲
扱うのは、修正依頼を受け取り、担当・着手可能時期・対応方針をそろえ、通知結果と担当の受領を確認する「受付整理」までです。実際の修正制作、納品、検収、請求は次工程に分けます。待っている依頼を消さずに見える場所へ残すことも、今回の作図の目的です。
業務の入口と出口を決め、曖昧な説明を質問に変える

図1:修正依頼の受領から受付整理完了までを囲った対象範囲です。実制作と検収は、今回の図の外にある次工程として分けます。
最初の一枚は、受付から受け渡し確認までを見渡す
完成像を先に短く言うと、「窓口が依頼を受ける→必要情報を確かめる→制作担当が範囲と着手可能時期を確認する→窓口が方針を通知する→通知結果と担当の受領を確認する」という流れです。途中で情報が不足すれば補足を待ち、範囲が合わなければ条件を再調整します。依頼の取り下げが届いた場合には、取消の記録を経て受付を終了します。
この短い完成像は、どの部分の話をしているかを合わせる案内です。判断や待ちを省いた概要だけで、仕事が必ず最後まで進むと読まないようにします。この記事の各章の図も、全体概要と部分拡大を使い分けます。細かい線を一枚へ詰めるより、どの図がどの部分を示すかが分かる構成にしましょう。
今回の目的は、「修正依頼の受付で、次の担当と待ちの追跡者を確認できるようにする」です。開始は窓口が修正依頼を受け取る時点。通常の終了は受付整理完了。制作物そのものの修正が終わった時点まで含めると、必要な作業も確認者も増え、入口で説明した目的がぼやけます。
「対応します」の中に隠れた動詞を取り出す
元になるメモを「依頼が来たら制作に渡し、不足があれば確認して対応します」としてみます。この文章には、依頼を読む人、制作へ渡す前にそろえる情報、不足を判断する人、確認の返事を待つ人が書かれていません。「対応」に通知、制作、完了連絡まで含める人もいるでしょう。
まず文章の言い換えを増やすより、「受け取る」「必要項目を確認する」「範囲と照らす」「通知する」「受領を確かめる」と、結果が変わる動詞へ分けます。その動詞を誰の列に置くか考えると、元の説明では決まっていなかった点が表に出ます。聞き取り相手が「いつも同じ人がやる」と答えた場合も、休みの日にどの役割を引き継ぐのかまで確認すると、担当名だけの図から一歩進めます。
対象版・修正箇所・希望結果は、この架空例で使う最低限の確認項目です。実際には、依頼期限、参照する合意資料、扱うデータ、判断権限などが必要な場合があります。本稿の三項目に合わせるために、現場ですでに確認している項目を減らす必要はありません。
※表は横にスクロールできます。右側の列まで確認してください。
| 項目 | この教材での記入例 | 図への反映 |
|---|---|---|
| 目的 | 修正依頼の受付で、次の担当と待ちの追跡者を確認する | 各作業を担当のレーンへ置く |
| 開始 | S:窓口が修正依頼を受け取る | 受領からAの必要項目確認へつなぐ |
| 通常の終了 | E:受付整理完了 | 通知結果と担当の受領をNで確認してから進む |
| 別の終了 | EX:取消による受付終了 | Xで取消連絡を受け取り、記録してから進む |
| 対象外 | 実制作・納品・検収・請求 | 別の図へ渡す次工程として記す |
観察できた事実と、まだ決まっていないルールを分ける
現場の図を作るときは、最近の依頼一件を、関係者が見せてよい範囲でたどる方法があります。受領した記録、補足を求めた箇所、返答後に見直した内容を順に確かめます。ただし、一件で見た動きを「いつも必ず行うルール」と確定させるのは早計です。別の担当や別条件では違う流れになるかもしれません。
図の脇には「観察した現状」「確認済みの取り決め」「未確定の質問」を文字で分けて記します。たとえば「この依頼では翌日に補足が届いた」は観察、「回答の確認時点は未定」は質問です。前者から、すべての依頼の回答期限を翌日と決めてはいけません。色分けする場合も、白黒で見た人が区別できるようにラベルを残します。
この教材で未確定として残す質問は、次の四つです。図に空白があっても、質問番号と関係する作業が分かれば、次に誰と何を確かめるかを絞れます。答えが必要な運用を始める前に確認するための欄として使います。
- Q1:補足回答の確認時点はいつか。WからRへ進む条件を何で確かめるか。
- Q2:範囲内と判断できる資料と、判断の責任者は誰か。FとGで何を参照するか。
- Q3:通知が届かなかったときに使える代替連絡方法は何か。Nに残る案件をどう確認するか。
- Q4:条件の回答が来ない場合の相談先と確認時点は何か。WHを誰がいつ見直すか。
東京都のBPRハンドブックの「業務フローの把握」では、役割の共有や、用途に応じた記述の細かさを扱っています。本稿はその考え方を参考にした独自の受付例です。自治体の運用や改善効果を、副業の成果へ置き換えて紹介するものではありません。
文章の操作手順や資料一覧をまとめる必要がある場合は、引き継ぎ資料の作り方も併せて使えます。本稿の図には、画面操作の全文を入れるより、どの担当が次の判断を引き受けるかが分かる大きさで仕事を置いていきます。
担当別のレーンに作業を置き、同じ細かさにそろえる

図2:左から依頼者・窓口・制作担当の3レーンに、通常経路をまとめて置いた概要です。まとめた箱の内訳と判断は本文で確認します。
人の名前より先に、仕事上の役割を列にする
紙を縦に三つの帯へ分け、左から「依頼者」「窓口」「制作担当」と書きます。この担当別の帯をレーンと呼びます。今回は上から下へ時間が進み、担当が変わるときに横へ線が渡る配置です。最初に役割の並びを固定すると、線を追加するたびに左右の担当を読み直す負担を減らせます。
窓口と制作担当を一人で兼ねていても、対外説明を引き受ける役割と、作業範囲や着手時期を判断する役割を分けると確認しやすくなります。たとえば制作担当として「まだ着手時期を返していない」のに、窓口として「明日からできます」と通知する食い違いが見えます。兼任はレーンの見出しや補足欄へ書き、人員を増やす前提にはしません。
一方、相手への確認も受け渡しもなく、一人が一定の順で処理する仕事なら、三役を無理に作る必要はありません。役割が二つなら二レーン、仕事の順番だけを示せば足りるなら担当列のない図も候補です。レーンの数は見本の形に合わせず、今回確かめたい受け渡しが見えるかで決めます。
作業札には「何を、どうする」を一つずつ書く
作業札に「窓口」「制作」「依頼」とだけ書くと、役割名なのか、処理の名前なのかが曖昧です。「対象版・箇所・希望結果を確認する」と書けば、作業の対象と動きが分かります。担当は札を置くレーン、作業は札の動詞で示すと、同じ説明を何度も箱へ詰めずに済みます。
今回の通常経路では、窓口側にS・A・B・M・N・E、制作担当側にF・G・Lを置きます。BとGは判断なので、後でひし形に変えます。依頼者のレーンには、補足Dと変更条件への回答Iが入ります。開始前の依頼送信はSの入力として扱うため、通常経路だけを見ると依頼者レーンの作業箱が少なくても不自然ではありません。
SやEなどの記号は、本文と部分図を対応させるための目印です。番号順に作業が進む意味ではありません。FからGへ進む場面も、KからFへ戻る場面もあります。自分の図でも、番号を振り直すたびに別紙との対応が崩れないよう、参照に使い始めた記号はなるべく保つと管理しやすくなります。
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| 役割 | 主な作業札 | この役割で確かめること |
|---|---|---|
| 依頼者 | D:不足した情報を補足する/I:変更条件への回答を返す | どの依頼の、どの確認に答えるか |
| 窓口 | A:必要項目確認/C:補足依頼/H:理由説明/J:回答確認/M:方針通知/N:通知結果と受領確認 | 依頼者と制作担当の間で必要情報が欠けていないか |
| 制作担当 | F:合意範囲との照合/L:担当者と着手可能時期の回答 | 引き受ける作業の範囲と着手の見通し |
| 窓口が追跡 | W:補足回答待ち/WR:相談結果待ち/WH:条件の再調整待ち | 未完了の依頼が見直す対象として残っているか |
粗すぎる箱と細かすぎる箱を、受け渡しの単位へ直す
「依頼に対応する」という一箱には、確認も判断も連絡も入ってしまいます。どこで別の人へ渡るかが見えないので、今回ならA・F・L・M・Nなどへ分けます。逆に「メールを開く」「スクロールする」「添付ファイルの名前をクリックする」を独立した箱にすると、担当間の流れよりも操作の数が目立ってしまいます。操作方法は別の手順書へ置き、図には「対象版を確認する」を残す考え方です。
箱を分ける目安は、担当が変わる、結果で行き先が変わる、外部からの返答を待つ、という地点です。窓口が一続きに行う確認でも、その途中で別の役割の判断が必要になるなら分ける意味があります。逆に担当も入力も変わらず、読み合わせで区別する必要がない操作は一つにまとめられます。
作業量が同じだから同じ大きさの箱にする、という意味ではありません。Aの確認に何分かかるかと、Mの通知に何分かかるかは別の情報です。所要時間を測っていない段階では、箱の幅や線の長さを処理時間の比率として使わないでください。図はまず順序と責任の区切りを示します。
通常経路を仮につなぎ、レーンの境目を点検する
通常の経路は、S「修正依頼受領」→A「必要項目確認」→B「情報はそろうか」のはい→F「合意範囲との照合」→G「範囲内か」のはい→L「担当・着手可能時期を返す」→M「方針通知」→N「通知結果と担当の受領確認」→E「受付整理完了」です。
箱をレーンの境界線上へ置くと、共同作業のつもりでも「結局どちらが動くのか」が読めなくなります。共同で話す場面なら、今回の図で会話を始める役割の作業として置き、参加者を補足します。二つの役割がそれぞれ結果を出すなら、別の作業札へ分けて接続します。
Microsoftの部門連係フローチャート解説でも、図形を正しいレーンと区分の中へ完全に置くことが案内されています。本稿では役割を明確に配置する考え方を参照しており、Visioの画面を実操作して検証した手順ではありません。
ここまでの図を一度読み、「制作担当が範囲を確かめる前に窓口が対応を約束していないか」「制作からの回答を受け取る箱はあるか」を確かめます。見栄えを整えるのはその後です。箱を均等に並べるために、本来ある順序や担当の境界を動かさないようにしましょう。
判断の出口と受け渡す情報を線に書き込む

図3:窓口のB「必要情報はそろうか」と制作担当のG「合意範囲内か」を分けた部分図です。情報の充足と対応範囲は、別々に確かめます。
「承認」の一語にまとめず、判断する問いを書く
Bの問いは「着手判断に必要な情報はそろうか」です。はいなら制作担当のFへ、いいえなら窓口のCへ進みます。ここで見ているのは、依頼を検討するための情報があるかどうかです。情報が詳しく書かれていても、それだけで今回の合意範囲に含まれるとは限りません。
Gの問いは「今回の合意範囲に含まれるか」です。Fで資料と照らした結果を基に、はいならLへ、いいえまたは未確定ならHへ進みます。「対象ファイルは分かるが、追加ページの制作まで含むか不明」という依頼は、Bを通ってもGのはいにはできません。BとGを一つの「承認」にすると、この違いが消えます。
この例ではGの「いいえ」と「未確定」を、同じHへの出口にまとめています。どちらも窓口から理由を説明して条件を再調整する流れへ進むためです。ただし、範囲外と未確定の意味まで同じにはしません。Hで渡す理由にどちらかを残します。実務で処理が異なるなら別の出口が必要なので、担当者に確認してから図を変えます。
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| 判断 | 問い | 出口と行き先 |
|---|---|---|
| B・窓口 | 着手判断に必要な情報はそろうか | はい→F/いいえ→C |
| G・制作担当 | 今回の合意範囲に含まれるか | はい→L/いいえ・未確定→H |
| K・窓口 | 今回の対応を続けるか | 続ける→F/取り下げる→X |
ひし形の中が長文になるなら、問いを短くし、判断に使う資料を脇へ書きます。たとえばGの箱は「合意範囲内か」、補足は「参照先と判断者はQ2で確認」と分けられます。問いを短くするために、資料の確認そのものを消してはいけません。
出口のラベルは、必ず分かれる線の近くへ置きます。はい・いいえの位置が遠く、どちらの線に掛かるか曖昧だと、読み手が見た目の向きで推測してしまいます。下向きが常にはい、右向きが常にいいえ、などの暗黙の約束だけに頼らず、短い文字を残しましょう。
役割をまたぐ線には、渡すものと受け取った証拠を添える
矢印は「次へ進む」を表せますが、何を渡すかまでは教えてくれません。窓口から制作担当へ「お願いします」とだけ送っても、版や箇所が分からなければFの照合はできません。線を引いたところで、受け手が次の作業を始めるために必要な情報を一つずつ確かめます。
この教材では五つの受け渡しに短いメモを付けます。すべてを矢印の上へ書くと線が読めなくなるため、受け渡す情報は下の表の参照1〜5と経路で具体的に確認します。受け取りの確認欄は、相手の内心を推測するためではなく、次の処理へ進んだと確かめられる動作を考える欄です。
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| 参照 | 渡す役割→受ける役割 | 渡す情報 | 受け渡しを確かめる動作 |
|---|---|---|---|
| 1・W→D | 窓口→依頼者 | 対象依頼番号と不足項目 | 依頼者から補足回答が届く |
| 2・D→A | 依頼者→窓口 | 補足した同じ依頼 | 窓口が必要項目を再確認する |
| 3・B→F | 窓口→制作担当 | 対象版・修正箇所・希望結果・合意範囲の参照先 | 制作担当が範囲を照合する |
| 4・G→H | 制作担当→窓口 | 範囲外または未確定の理由 | 窓口が依頼者への説明を用意する |
| 5・L→M | 制作担当→窓口 | 担当者と着手可能時期 | 窓口が対応方針を通知する |
受渡し1は、Cで送った補足依頼に対して、WからDへ動き出す部分に付けるメモです。Wで同じ依頼を再送するという新しい作業を加える意味ではありません。受渡し5も、Mの通知へ進めることを示す段階であり、受付整理全体が終わった証拠はNで別に確かめます。
たとえば依頼番号を仮に「修正例01」、対象を「説明資料v2の3ページ」とすると、補足回答で別の資料の話が混ざったときに気づきやすくなります。これは入力必須の番号体系を提案する例ではなく、前後で同じ対象を追えているかを見る工夫です。今ある管理番号が使えるなら、その表記に合わせるほうが無理がありません。
添付しただけで受け手が読めるとは限らないので、実務では共有先のアクセス権や対象版の取り違えも確認対象になり得ます。ただし、本稿の線を説明するために、無断で共有範囲を広げたり、相手のアカウントを新設したりする必要はありません。必要な確認と、実際の設定変更の判断を分けてください。
流れの線と補足説明の線を混ぜない
仕事の順序を示す矢印と、メモを指す補助線を同じ見た目で交差させると、メモへ処理が進むように見えることがあります。図の凡例に「矢印は作業の進行」「番号は受け渡しメモの参照」と記し、補足は箱の外で対応づけます。線を減らすために必要な受け渡しまで消すのではなく、説明の置き場所を分けます。
今回の図は一般的な業務フローの教材です。draw.ioの図式に関する解説では、フローチャートやプロセスマップなどの呼び名が重なって使われることと、BPMNが規則を持つ表記法であることが説明されています。本稿独自の待ち箱を、BPMNの標準イベントとして説明したり、規格に適合すると称したりはしません。
凡例がまだないなら、「開始・終了」「作業」「判断」「待ち」の四種を自分の図でどう見分けるかを書いてみましょう。待ちには必ず状態名を入れます。形や色が多少変わっても、Wが補足回答待ちだと文字で読めるようにすることが、縮小表示や印刷時にも役立ちます。
回答待ち・差し戻し・取り下げの戻り先を残す

図4:Cで補足を依頼し、Wで待ち、依頼者がDで回答したらAへ戻す部分を拡大しています。相談の枝は接続番号で別の説明へつなぎます。
補足の返事が来たら、Aへ戻って依頼を読み直す
Bで情報が足りないと分かったら、窓口がCで不足箇所を示して補足を依頼し、Wの補足回答待ちへ進みます。Wは窓口が追跡する未完了の状態です。返信が届くまで手を動かしていなくても、依頼を管理する責任が消えるわけではありません。
依頼者がDで不足情報を補足すると、窓口のAへ戻します。Aでは補足の文字が存在するかだけでなく、対象版・箇所・希望結果がそろったかを見直し、Bでもう一度判断します。たとえば「その部分を直してください」という返答だけでは、まだ箇所が特定できないことがあります。返事を受け取った事実と、必要情報がそろった結果を分けるための戻り先です。
修正前の図が「C→D→F」なら、補足待ちの状態がなく、再確認も飛んでいます。直すときは、C→W→D→A→Bを追加します。戻し先を図の最上部のSにすると、新しい依頼を受領したように読める場合もあります。今回は同じ依頼の内容を再確認するので、Sを増やさずAへ戻すのが教材上の決まりです。
補足ループのテキストフロー
Bのいいえ→C「不足箇所を示して補足依頼」→W「補足回答待ち・窓口が追跡」→D「依頼者が補足」→A「必要項目を再確認」→B。BのはいならFへ、まだ不足なら再びCへ進みます。
待ちの種類ごとに、何が来れば動くかを決める
Wで事前に決めた確認時点を迎えた場合は、R「未回答の扱いを責任者へ相談する」へ進み、WR「相談結果待ち」に置きます。相談を送っただけで受付を閉じる流れにはしません。確認時点が未確定なら、作図者が三営業日などの数字を足すのではなくQ1へ残します。
Rの相談先の責任者は、この教材では第四の処理レーンとして展開していません。窓口が相談する作業と、その後も未完了で追跡する状態までを扱います。実務で責任者の判断や返答を図の対象にするなら、その役割の仕事を確認し、範囲と図を改訂します。誰がどう判断したかを空想して、WRからEへの線を加えないでください。
WRにいる間でも、依頼者が補足へ進めばD→Aへ戻れます。取消連絡が来ればXへ進みます。相談の結果に基づく別の運用を追加したい場合は、関係者が決めた内容を確認してから図の版を変えます。現行の教材に描いていない動きを、暗黙の自動処理として扱わないことが大切です。
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| 状態 | 追跡する役割 | この教材にある再開先 | まだ確かめること |
|---|---|---|---|
| W・補足回答待ち | 窓口 | 補足D/取消X/事前の確認時点にR | 具体的な確認時点はQ1 |
| WR・相談結果待ち | 窓口 | 補足D/取消X | 相談結果による別運用は確認後に改訂 |
| WH・条件の再調整待ち | 窓口 | 条件回答I/取消X | 無回答時の相談先と確認時点はQ4 |
| N・通知結果と担当の受領を確認中 | 窓口 | 結果確認が済めばE | 未達時の代替連絡方法はQ3 |
条件の回答が来ても、Gの範囲判断を飛ばさない
制作担当がGで範囲外または未確定と判断したら、窓口はHで理由を説明してWHへ進みます。WHは条件の再調整待ちで、ここでは制作へ着手しません。補足情報が足りないWとは、待っている回答の目的が違います。両方を「確認中」という一箱へまとめると、次に何を問いかけるべきかが分からなくなります。
依頼者がIで変更条件への回答を返したら、窓口がJで回答と変更した条件を確認し、Kで今回の対応を続けるか確かめます。続ける場合の戻り先はFです。制作担当が変更後の条件と合意範囲を改めて照合し、Gを通った上でLへ進みます。依頼者が「お願いします」と返しただけで、元の範囲に収まったと決めない構造です。
たとえば追加ページの依頼を、既存ページ内の差し替えへ変更したとします。制作担当は変更された説明を読んでから、範囲内かどうかを判断する必要があります。KからLへ直接つなぐと、この読み直しが抜けます。逆に情報不足への差し戻しと同じAへ無条件に戻すと、何の条件を確かめ直すのかが見えにくくなります。今回は条件の照合へ戻すのでFとします。
条件調整ループのテキストフロー
Gのいいえ/未確定→H「理由を説明」→WH「条件の再調整待ち」→I「依頼者が回答」→J「回答と変更条件を確認」→K。続けるならF→Gで再確認、取り下げるならX→EXです。WHに回答がない間は、着手や受付整理完了に進めません。
取り下げの終点と、返事を待つ場所を描き分ける
この教材ではW、WR、WHで取消連絡を受けた場合、窓口のXで受け取りと記録を行い、EX「取消による受付終了」へ進みます。条件回答を受けた後にKで取り下げを確認した場合も、Xを通ります。終点へ直接線を引かず記録を挟むことで、誰が何を受けて閉じたのかを追えるようにしています。
EXは、今回の依頼を続けない理由で受付が終わった状態です。Eの受付整理完了とは区別します。一般的な契約解除の効力や返金可否を判断する図ではないため、この線を根拠に料金が不要になる、相手の同意が不要になる、といった結論は出せません。ここでは取消連絡を記録する業務上の分岐だけを扱います。
例外が増えて線が交差する場合は、「補足確認の詳細」「条件調整の詳細」のように別紙を分け、元の図へ戻るAやFの接続名を両方へ記します。別紙を切り離した結果、帰り道が行方不明にならないようにしましょう。未確定の質問が残る版は「確認用」とし、決まった運用として配布する版と識別できる名前で保管します。
複数の経路を読み合わせ、図の不足を直す

図5:通常、戻って再確認、待ちのまま、取消終了の四つの読み方です。Eは受付整理完了、EXは取消終了、W・WR・WH・Nに残る例は未完了です。
一番うまく進む線だけで、完成を判断しない
通常の経路を口で説明できても、回答待ちや取り下げの行き先が読めるとは限りません。読み合わせでは、一つの依頼のメモを入口に置いたつもりで、今いる箱、次へ進める条件、次に担当する役割を指しながら追います。条件がまだそろわないときは、その箱や待ち状態で止めます。
まず四類型を比べると、点検の目的をつかみやすくなります。通常は担当の受け渡しが連続するか、戻って再確認する例はAやFを飛ばさないか、待ちの例は追跡者が残るか、取消は記録を通って別の終点へ着くかを見ます。すべてを「最後まで進める練習」にすると、未完了を適切に残す部分を確かめられません。
窓口役が「不足は分かるが、どの依頼への質問か読めない」と気づいたら、受渡し1の情報を見直します。制作担当役が「変更条件を見ないまま戻ってくる」と気づいたら、JからKを経てFへ戻る説明を点検します。図形の間違いだけでなく、次の担当が判断に使う材料の不足も、この段階で拾います。
11の読み合わせ例を、終わり方で確認する
今回の教材では21の節点と26の接続を定義し、その中から11の経路を読み合わせ例として選びました。節点には作業だけでなく、開始・判断・待ち・終了も含まれます。21人や21工程の実績という意味ではありません。また、補足や条件調整を何度も繰り返す可能性があるため、11経路ですべての現実の組合せを尽くしたとは扱いません。
下表の記号は、本文で説明した箱と対応します。Eに達する四例、EXに達する三例、W・WR・WH・Nで止まる四例を分けています。道筋が長い例は、同じ通常経路を毎回文章で繰り返す代わりに、戻る位置と最後の状態に注目して読みます。
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| 例 | 読む場面 | たどる記号 | 最後の状態 |
|---|---|---|---|
| 1 | 通常 | S → A → B → F → G → L → M → N → E | 受付整理完了(E) |
| 2 | 補足待ち | S → A → B → C → W | 未完了(W) |
| 3 | 補足後に通常へ | S → A → B → C → W → D → A → B → F → G → L → M → N → E | 受付整理完了(E) |
| 4 | 確認時点を過ぎ相談中 | S → A → B → C → W → R → WR | 未完了(WR) |
| 5 | 相談中に補足回答 | S → A → B → C → W → R → WR → D → A → B → F → G → L → M → N → E | 受付整理完了(E) |
| 6 | 補足待ちで取消 | S → A → B → C → W → X → EX | 取消による受付終了(EX) |
| 7 | 条件の再調整待ち | S → A → B → F → G → H → WH | 未完了(WH) |
| 8 | 条件調整後に再確認 | S → A → B → F → G → H → WH → I → J → K → F → G → L → M → N → E | 受付整理完了(E) |
| 9 | 条件回答後に取り下げ | S → A → B → F → G → H → WH → I → J → K → X → EX | 取消による受付終了(EX) |
| 10 | 条件調整中に取消 | S → A → B → F → G → H → WH → X → EX | 取消による受付終了(EX) |
| 11 | 通知しただけで終了しない | S → A → B → F → G → L → M → N | 未完了(N) |
たとえば例3と例8は、どちらも一度戻ってからEへ進みます。ただし例3は補足情報をAで確認し直し、例8は変更条件をFで照合し直します。戻る矢印があるだけで同じ仕事と判断せず、何が変わったために、どこから判断をやり直すかを比べましょう。
例4は責任者への相談に進んだところでWRに残ります。相談を実施したことは進捗ですが、受付整理が終わったことにはなりません。例11も、Mで方針を通知した後、Nの確認が終わっていないので未完了です。「自分から送った」だけでEへ進む線を描いていないかを確かめるために置いた例です。
図にありがちな三つの欠落を直してみる
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| 修正前の描き方 | 読んで起こる問題 | 今回の教材での修正 |
|---|---|---|
| Mから直接Eへ進む | 送信済みと、通知結果・担当の受領確認済みが混ざる | M→N→Eに分け、Nで止まる例11を残す |
| Gから「はい」の線しか出ていない | 範囲外や未確定の依頼の置き場がない | いいえ/未確定→H→WHを加える |
| Dから直接Fへ渡す | 回答は来ても必要情報がまだ不足する場合を拾えない | D→A→Bへ戻し、そろったときだけFへ進む |
修正を考えるときは、線が一本増えたことを改善の成果にしないでください。M→N→Eへ直したなら、「担当がまだ受け取っていない場合に、どの状態へ残せるか」を再び読みます。図の見た目ではなく、その図を使って別の人が同じ状態を説明できるかが点検の焦点です。
また、線を足した結果、ほかの判断を飛び越えていないかも見ます。取消をEXへつなげるためにXの記録を消してしまう、補足の線を短くするためにAを省いてしまう、といった修正は起こり得ます。一部を直したら、変更した線の前後から既存の出口までをもう一度たどると、別の欠落に気づけます。
実際の関係者と読む場合は、作図者が答えを先に言いすぎないことも大切です。相手に「ここで返事が来なければ、どこに残りますか」と聞き、指した場所と説明を見ます。質問を受けた人が迷ったなら、説明不足なのか、実際の取り決めがないのかを分けて記録します。ルールが決まっていない問題を、字を大きくするだけで解消したことにはできません。
机上の整合確認と、現場で使える確認を分ける
この架空教材については、2026年10月7日にローカルの構造検算を行い、21節点が入口から到達できること、11例の接続と最後の状態が定義に一致することを確認しています。結果の内訳は受付整理完了4、取消終了3、未完了4です。11例の検算が一致したことを、実際の依頼11件を処理した実績とは数えません。
構造がつながっていても、現場の担当者がその条件で動けるか、連絡先が有効か、実際の共有資料を読めるかは別の確認です。本稿では顧客の業務観察、実システムの操作、所要時間の比較実験は行っていません。図を渡す前には、対象業務の担当者との読み合わせと未回答事項の確認が必要です。
読み合わせ後に残す完成判定メモ
「担当と通常経路は確認できた」「補足後はA、条件調整後はFへ戻る」「EとEXは区別できる」「Q1〜Q4は未回答」のように、読めたことと残る質問を分けます。教材の数値が一致しただけで、現場への導入承認や改善効果まで確認済みにしないでください。
実務へ渡す版を作り、改善前後を混ぜずに更新する

図6:現状版、改善案、関係者が確認した版を識別する管理例です。版・確認日・未確定欄を残し、図を描いた日と運用を確認した日を区別します。
図の外側に、対象範囲と確認状況を付ける
図だけが共有先へ届くと、何の業務で、いつ確認したものかが分からなくなります。上部や末尾に業務名、対象範囲、版、確認者、確認日、未確定欄を付けましょう。どのファイルが正しいかを、送信日時の新しさだけで推測させないことが目的です。
架空の記入例なら、業務名は「修正依頼の受付」、対象範囲は「受領から受付整理完了または取消終了まで」、版は「確認用v0.1」とできます。確認者欄が未記入なら、無理に担当名を埋めず「未確認」と示します。実務の確認済み版では、誰が何を確かめたかを本人の了解が取れた範囲で残します。
確認日も、ファイルを保存した日と同じとは限りません。古い図を今日PDFへ出力しただけなら、業務確認まで今日行ったように表示しないようにします。確認対象が通常経路だけだった場合には、「通常経路の担当確認済み・例外は確認中」と範囲を添えるほうが、使う側の判断に役立ちます。
※表は横にスクロールできます。右側の列まで確認してください。
| 欄 | 架空の記入例 | 更新時の見方 |
|---|---|---|
| 業務名と対象範囲 | 修正依頼の受付/受領から受付整理完了・取消終了まで | 実制作など別の仕事が追加されていないか |
| 版と位置付け | 確認用v0.1/現状整理 | 現状、改善案、確認済みの区別があるか |
| 確認者と確認日 | 未確認/未記入 | 保存日を業務確認日として扱っていないか |
| 未確定欄 | Q1・Q2・Q3・Q4 | 回答と反映先、確認済みの範囲を追えるか |
| 関連資料 | 受け渡しメモ1〜5/補足と条件調整の部分図 | 参照番号と版が同じ内容へつながるか |
現状を描いた版を残し、改善案を別に作る
現状の流れを描いている途中で、「補足依頼を自動化すれば早い」といった案が出ることがあります。その場で現在のCやWを書き換えると、現場で今どう動いているかと、今後どうしたいかが混ざります。現状版を残し、改善案として別の版へ複製してから変更します。
たとえば、窓口が毎回文章で不足項目を説明している現状に対し、確認項目を選べる様式を使う案を考えたとします。この時点で言えるのは、案があることと、Cで渡す情報をそろえたいという狙いまでです。返答が速くなった、手間が半分になった、といった効果は、実際に条件をそろえて調べるまで結果欄へ書きません。
改善案を使うか決める際は、誰の作業が増えるかも見ます。窓口の説明が短くなっても、依頼者に大量の項目を入力させるなら別の負担が生まれます。制作担当のFで必要な材料が得られるか、補足待ちの追跡者が変わるかを同じレーンで比較すると、箱の数だけでは分からない変化を説明できます。
変更した箱から、影響する線と読み合わせ例をたどる
運用変更の回答が届いたら、質問票だけを完了にせず、図のどこを変えるかを確認します。たとえばQ1の確認時点が決まれば、WからRへ進む条件の説明が更新対象です。関係する読み合わせ例2、4、5、6を見直し、回答待ち、相談中、補足到着、取消の扱いが矛盾しないかを確かめます。
Q3の代替連絡方法が決まった場合も、既存のNをすぐ完了扱いへ変えるのではなく、何をもって通知結果を確認できるかを整理します。図の範囲に新しい動作が必要なら作業札を追加し、節点数や接続数、経路例を改訂します。本稿の21節点・26接続は固定した教材の数であり、実務の図も必ず同じ数にする目標ではありません。
更新履歴は「修正しました」だけでなく、「WからRへ移る確認時点の説明を追加」「Nの未達時の確認先を追記」のように場所と内容を短く書きます。受け取った人が、以前の版で覚えた部分のうち何を読み直すべきか分かることが大切です。古い版を残す際には、現行運用と取り違えない保管名や案内も付けます。
編集用の原本と閲覧用の出力を、用途で選ぶ
今後も担当や条件を変える図なら、図形と文字を編集できる原本を保管します。確認会や配布には、相手が見られる形式へ出力した閲覧用の版を用意します。どちらも必要な場合は、同じ版の内容かを確かめ、原本だけ直して閲覧用が古いままにならないようにします。
作図環境は、使える図形の数だけで選ぶ必要はありません。担当者が編集できるか、参照番号を保てるか、必要な形式で出力できるか、非公開の業務情報を扱ってよい環境かを確認します。今ある環境で足りるなら、図を描くためだけに新しい有料契約や外部共有を始めることが前提ではありません。
出力後は、パソコンで見た大きさだけでなく、スマートフォンや印刷する大きさでも確認します。21節点を小さな一枚に縮小して読めなくするより、全体概要と補足・条件調整の拡大図を行き来できるようにします。図中の色を見分けにくい場合にも、待ち・判断・終了の文字と矢印が読めるかを見てください。
画像だけでは文字を検索したり読み上げたりしにくいので、同じ内容の短いテキストフローや受け渡しメモを添えると確認手段が増えます。画像のaltには、その図が何の範囲を説明するかを書きます。すべての箱と線を長い一文へ詰め込むより、本文に対応する説明があるかを確かめましょう。
事務受託の見本として見せるなら、確認できる範囲を明記する
副業の作例には、今回のような架空の業務を使い、目的、担当レーン、判断の違い、待ちの追跡、未確定の質問を見せる方法があります。見た人に説明するのは「どんな業務でも改善できる」という約束よりも、どの曖昧さを見つけ、どう質問へ変えたかです。机上の教材は、実案件を担当した実績と区別して表示します。
勤務先や取引先の業務図は、名前を消しただけでも、担当構成や判断条件から相手が分かることがあります。作例へ使ってよい許可がない情報は持ち出さず、最初から独自の架空例を作るほうが安全です。外部サービスへ図を載せる場合も、提出先と共有範囲を確認し、実務の原本をそのまま公開しないようにします。
渡す一式は、目的と範囲が付いた図、必要な部分拡大、受け渡しメモ、未確定の質問、版と確認状況が分かる情報が最小の目安です。全部を分厚い文書へする必要はありません。相手が「今この依頼はどこで止まり、次に誰が何を確認するのか」を説明できる形へまとめましょう。
- 開始とE・EXの意味が、図と説明で一致している。
- 作業箱が担当のレーン内にあり、兼任も説明されている。
- B・G・Kの出口と条件が読め、A・Fへの戻り先が明確になっている。
- W・WR・WHとNの未完了を残せて、追跡者と未確定の質問が分かる。
- 通常だけでなく、戻る・待つ・取り下げる経路を読み合わせている。
- 現状と改善案、原本と閲覧用、確認済みと未確認の範囲を取り違えない。
業務フローを作るときは、最初から全社の仕事を一枚へまとめるより、修正依頼の受付のような一つの受け渡しから始めてみてください。担当ごとに札を置き、判断の出口を付け、返事を待つ場所を残し、実際にたどって確かめる。この順番で進めれば、きれいに描けたかに加えて、次に確認すべきことが分かる図へ近づけられます。
参考にした公式資料は2026年10月7日(日本時間)に確認しました。本稿の教材は一般的な業務フローの説明用で、特定ソフトの操作結果、現場導入の承認、工数削減や受注・収益の効果を保証するものではありません。